「コデイン」という成分を含んだ咳止めの薬などの医薬品は、現在、12歳未満への使用が禁止されています。
12歳未満の子供がコデインを服用すると、ごくまれに呼吸困難などを引き起こすおそれがあるためです。そのため、コデイン単体では、医者の処方なしで投与されません。
ですが、コデインを含む医薬品は、市販薬として一般にも販売されています。今回は、「コデイン」について学びましょう。
コデインとは
「コデイン」(英語:Codeine)は、メチルモルヒネとも呼ばれ、せき止めや鎮痛などの作用があるとされています。
1832年に、アヘンから単離されたことで発見されました。
コデインによる副作用の事例
コデインの副作用としては、コデインを摂取していた母親が授乳を行った乳児が死亡した例があります。
母親の体内でコデインからモルヒネが生成され、それが授乳により乳児に摂取されたと見られています。
日本国内でも、幼児が風邪薬の摂取したことにより呼吸困難になったケースがあるそうです。呼吸を助ける手術により、この幼児には声を出すことができなくなるという後遺症が残りました。
風邪の症状を抑えるための薬の服用が、声を失うという代償を伴ったというのは、なんとも悲しい事例です。
コデイン使用の現状と各国の取り組み
現在、コデインを含む市販薬は約600種類あり、医師による処方箋が必要な医療用医薬品は65種類あるようです。
アメリカでは、2017年4月にコデインが呼吸困難などの副作用を引き起こす恐れがあることから、医師による12歳未満の子供への処方が禁止されました。
EUでは、2015年に、医師が処方する薬と市販薬療法について、12歳未満への使用が禁止されています。
「コデインリン酸塩」とは コデインの市販薬での表示・確認方法
コデインは、せき止め薬や「総合感冒薬」などと呼ばれる風邪薬にも含まれていることがあります。
コデインは、薬品によって「コデインリン酸塩」、「リン酸コデイン」、「ジヒドロコデインリン酸塩」などと表示されていることがあるようです。
上述の通り、12歳未満の子供には、コデインの服用が禁止されていますので、気を付けるようにしましょう。
日本人は欧米人に比べて副作用がでる可能性は低いらしいですので、過度に恐れる必要はないと思いますが、やはり小さい子供が接種しないように気をつけなければなりません。
風邪をひいて咳に苦しんでいる子供を見ると、何とかしてやりたいと思うのが親心ではあると思います。ただ、その症状自体が子供にとって必要なことである可能性もあるので、私は単に症状を抑えるために安易に薬に頼るのは良くないと思います。
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