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文化庁 日本遺産 新たに認定 全17件を紹介 一覧リスト|時事ニュース

2017年4月28日、文化庁は平成29年度版「日本遺産(Japan Heritage)」の認定結果を発表した。

今回認定されたのは17件だ。以下にそれぞれ紹介しよう。なお、ストーリーのタイトルとストーリーの概要については、文化庁が発行する資料からそのまま引用している。

江差町(北海道)

ストーリーのタイトル

江差の五月は江戸にもない ─ニシン繁栄が息づく町─

ストーリーの概要

江差の海岸線に沿った段丘の下側を通っている町並みの表通りに,切妻屋根の建物が建ち並び,暖簾・看板・壁にはその家ごとの屋号が掲げられている。緩やかに海側へ下っている地形にあわせて蔵が階段状に連なり,海と共に生きてきた地域であることがうかがえる。

この町並みは,江戸時代から明治時代にかけてのニシン漁とその加工品の交易によって形成されたもので,その様は「江差の五月は江戸にもない」と謳われるほどであった。

ニシンによる繁栄は,江戸時代から伝承されている文化とともに,今でもこの地域に色濃く連綿と息づいている。

酒田市(山形県)・函館市・松前町(北海道)・鰺ヶ沢町・深浦町(青森県)・秋田市 (秋田県)・新潟市・長岡市(新潟県)・加賀市(石川県)・敦賀市・南越前町(福井県)

ストーリーのタイトル

荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間 ~北前船寄港地・船主集落~

ストーリーの概要

日本海沿岸には,山を風景の一部に取り込む港町が点々とみられます。そこには,港に通じる小路が随所に走り,通りには広大な商家や豪壮な船主屋敷が建っています。また,社寺には奉納された船の絵馬や模型が残り,京など遠方に起源がある祭礼が行われ,節回しの似た民謡が唄われています。これらの港町は,荒波を越え,動く総合商社として巨万の富を生み,各地に繁栄をもたらした北前船の寄港地・船主集落で,時を重ねて彩られた異空間として今も人々を惹きつけてやみません。

 鶴岡市(山形県)

ストーリーのタイトル

サムライゆかりのシルク 日本近代化の原風景に出会うまち鶴岡へ

ストーリーの概要

山形県鶴岡市を中心とする庄内地域は,旧庄内藩士が刀を鍬に替えて開拓した,松ヶ岡開 墾場の日本最大の蚕室群をきっかけに国内最北限の絹産地として発達し,今も養蚕から絹織 物まで一貫工程が残る国内唯一の地です。 鶴岡市では,松ヶ岡以外にも六十里越古道沿い の田麦俣集落に,四層構造で暮らし・養蚕などが 一つの建物にまとまった多層民家が現存してい ます。さらに,国内ではここだけの精練工程が明 治時代創業の工場で行われるなど,絹産業の歴史, 文化が保存継承とともに,新たな絹の文化価値の 創出にも取組んでいます。鶴岡を訪れると,先人 たちの努力の結晶である我が国近代化の原風景 を街並み全体を通じて体感することができます。

行田市(埼玉県)

ストーリーのタイトル

和装文化の足元を支え続ける足袋蔵のまち行田

ストーリーの概要

忍城の城下町行田の裏通りを歩くと,時折ミシンの音が響き,土蔵,石蔵,モルタル蔵な ど多彩な足袋の倉庫「足袋蔵」が姿を現す。行田足袋の始まりは約300年前。武士の妻た ちの内職であった行田足袋は,やがて名産品とし て広く知れ渡り,最盛期には全国の約8割の足袋 を生産するまでに発展した。それと共に明治時代 後半から足袋蔵が次々と建てられていった。今も 日本一の足袋産地として和装文化の足元を支え続 ける行田には,多くの足袋蔵等歴史的建築物が残り,趣きある景観を形づくっている。

甲賀市(滋賀県)・伊賀市(三重県)

ストーリーのタイトル

忍びの里 伊賀・甲賀─リアル忍者を求めて─

ストーリーの概要

忍者は今やテレビやアニメを通じて海外にまで広く知れ渡り,奇抜なアクションで人々を 魅了している。忍者の名は広く知られていても,真の姿を知る人は少ない。伊賀・甲賀は忍 者の発祥地として知られ,その代表格とされてき た。 複雑な地形を利用して数多くの城館を築き,互 いに連携し自らの地を治め,地域の平和を守り抜 いた集団であり,伊賀・甲賀流忍術は,豊かな宗 教文化や多彩な生活の中から育まれた。忍びの里 に残る数々の足跡を訪ねれば,リアルな忍者の姿 が浮かび上がる。 伊賀・甲賀,そこには,戦乱の時代を駆け抜け た忍者の伝統が今も息づいている。

京都府(宮津市,京丹後市,与謝野町,伊根町)

ストーリーのタイトル

300 年を紡ぐ絹が織り成す丹後ちりめん回廊

ストーリーの概要

京都府北部の丹後を訪れると,どこからか聞こえてくるガチャガチャという機織りの音。 丹後は古くから織物の里であり,江戸時代に発祥した絹織物「丹後ちりめん」は,しなや かで染色性に優れ,友禅染などの着物の代表 的な生地として,我が国の和装文化を支えて きた。 この地は今も着物の生地の約6割を生産す る国内最大の絹織物産地であり,織物の営み が育んだ,住居と機場が一体となった機屋や 商家,三角屋根の織物工場の町並みと,民謡 宮津節で歌い継がれた天橋立などの象徴的 な風景を巡れば,約 300 年に渡る織物の歴史 と文化を体感できる。

大阪府(大阪市,堺市,松原市,羽曳野市,太子町),奈良県(葛城市,大和高田市, 橿原市,桜井市,明日香村)

ストーリーのタイトル

1400 年に渡る悠久の歴史を伝える「最古の国道」~竹内街道・横大路(大道)~

ストーリーの概要

春分と秋分の日,太陽は三輪山から昇り,二上山を超えて大阪湾に沈む。このことから, 推古天皇 21 年(613 年)に東西の直線で敷設された幅 20m を越える大道(竹内街道・横大路) は,太陽の道と言われる。 古代には,大陸からの使節団が難波宮から 飛鳥京を訪れ,先進技術や仏教文化を伝えた。 中世には経済都市を結び,近世には伊勢参り の宿場町としての賑わいを見せ,場所ごとに 様々な表情を浮かべる。 1400 年の歴史の移り変わりを周辺の歴史 遺産を通して感じさせる日本最古の国道。そ れが竹内街道・横大路(大道)なのである。

朝来市・姫路市・福崎町・市川町・神河町・養父市(兵庫県)

ストーリーのタイトル

播但貫く、銀の馬車道 鉱石の道~資源大国日本の記憶をたどる 73km の轍~

ストーリーの概要

兵庫県中央部の播但地域。そこに姫路・飾磨港から生野鉱山へと南北一直線に貫く道があ ります,“銀の馬車道”です。さらに明延鉱山,中瀬鉱山へと“鉱石の道”が続きます。 わが国屈指の鉱山群をめざす全長 73km の この道は,明治の面影を残す宿場町を経て鉱 山まちへ,さらに歩を進めると各鉱山の静謐 とした坑道にたどり着きます。 近代化の始発点にして,この道の終着点と なる鉱山群へと向かう旅は,鉱山まちが放つ いぶし銀の景観と生活の今昔に触れることが でき,鉱物資源大国日本の記憶へといざない ます。

和歌山県(和歌山市,海南市)

ストーリーのタイトル

絶景の宝庫 和歌の浦

ストーリーの概要

潮が引けば干潟が現れ刻一刻と輝きながら変化し,潮が満ちれば一面の海となり,陽光を うけて古い石橋が影を落とす。入り江を取り巻く山の桜が寺社を彩り,潮入りの庭園を新緑 が包み,紅葉の峠越しにみる入り江は碧く, 風景にとけこんだ町並みに色鮮やかな祭礼行 列が練り歩く。ここ和歌の浦の情景は一時と して同じではない。このまま持ち帰りたいと 万葉歌人は和歌にうたい,和歌の神様がこの 地に宿った。そして数多くの文化芸術を育ん できた歴史の厚みを湛え,和歌の浦は今も 人々を魅了している。

湯浅町(和歌山県)

ストーリーのタイトル

「最初の一滴」醤油醸造の発祥の地 紀州湯浅

ストーリーの概要

醤油の起源は,遥か中世の時代,中国に渡り修行を積んだ禅僧が伝えた特別な味噌に始ま る。この味噌の桶に溜まった汁に紀州湯浅の人々が工夫を重ね,生まれたのが現在の醤油で あるという。 醤油の醸造業で栄えた町並みには,重厚な 瓦葺の屋根と繊細な格子が印象的な町家や, 白壁の土蔵が建ち並ぶ。通りや小路を歩けば, 老舗醸造家から漂ってくる醤油の芳香が鼻を くすぐり,醤油造りの歴史と伝統が,形,香 り,味わいとなって人々の暮らしの中に生き 続けている。

出雲市(島根県)

ストーリーのタイトル

日が沈む聖地出雲 ~神が創り出した地の夕日を巡る~

ストーリーの概要

島根半島西端の海岸線は,出雲神話の舞台となった「稲佐の浜」と「日御碕」の名で親し まれ,そこから見る夕日は絶景です。しかしこの海岸線に,夕日にちなんだお社である「天 日隅宮」(出雲大社)と「日沉宮」(日御碕神 社)が祀られていることはあまり知られてい ません。 古来,大和の北西にある出雲は,日が沈む 聖地として認識されていました。とりわけ, 出雲の人々は夕日を神聖視して,畏敬の念を 抱いていたと考えられます。 海に沈むこの地の美しい夕日は,日が沈む 聖地出雲の祈りの歴史を語り継いでいます。

倉敷市(岡山県)

ストーリーのタイトル

一輪の綿花から始まる倉敷物語 ~ 和と洋が織りなす繊維のまち ~

ストーリーの概要

400 年前まで倉敷周辺は一面の海だった。近世からの干拓は人々の暮らしの場を広げ,そこ で栽培された綿やイ草は足袋や花莚などの織物生産を支えた。明治以降,西欧の技術を取り 入れて開花した繊維産業は「和」の伝統と「洋」 の技術を融合させながら発展を続け,現在, 倉敷は年間出荷額日本一の「繊維のまち」とな っている。 倉敷では広大な干拓地の富を背景に生まれ た江戸期の白壁商家群の中に,近代以降,紡 績により町を牽引した人々が建てた洋風建築 が発展のシンボルとして風景にアクセントを 加え,訪れる人々を魅了している。

備前市(岡山県)・越前町(福井県)・瀬戸市・常滑市(愛知県)・甲賀市(滋賀県)・ 篠山市(兵庫県)

ストーリーのタイトル

きっと恋する六古窯 ─日本生まれ日本育ちのやきもの産地─

ストーリーの概要

瀬戸,越前,常滑,信楽,丹波,備前のやきものは「日本六古窯」と呼ばれ,縄文から続 いた世界に誇る日本古来の技術を継承している,日本生まれ日本育ちの,生粋のやきもの産 地である。 中世から今も連綿とやきものづくりが続く まちは,丘陵地に残る大小様々の窯跡や工房 へ続く細い坂道が迷路のように入り組んでい る。恋しい人を探すように煙突の煙を目印に 陶片や窯道具を利用した塀沿いに進めば,「わ び・さび」の世界へと自然と誘い込まれ,時 空を超えてセピア調の日本の原風景に出合う ことができる。

安田町・奈半利町・田野町・北川村・馬路村(高知県)

ストーリーのタイトル

森林鉄道から日本一のゆずロードへ ─ゆずが香り彩る南国土佐・中芸地域の景観と食文 化─

ストーリーの概要

南国土佐の東に位置する中芸地域。かつて西日本最大の森林鉄道が駆け巡った中芸は,林 業に代わる産業としてゆず栽培に力を注ぎ,今や日本一の生産量を誇っている。木材を運ん だ森林鉄道の軌道は,ゆず畑の風景広がる「ゆ ずロード」に生まれ変わったのである。 川沿いや山間に広がるゆず畑を,小さくか わいい白い花,深く鮮やかな緑の葉,熟すと ともに濃くなる黄色の果実が季節ごとに彩る 景観。ゆず寿司などの風味豊かな郷土料理。 中芸のゆずロードをめぐれば,ゆずの彩りに 満ちた景観と,ゆずの香り豊かな食文化を堪 能することができる。

北九州市(福岡県)・下関市(山口県)

ストーリーのタイトル

関門“ノスタルジック”海峡 ~時の停車場、近代化の記憶~

ストーリーの概要

古来より陸上・海上交通の要衝であった関門地域は,幕末の下関戦争を契機とした下関・ 門司両港の開港以降,海峡の出入口には双子の洋式灯台が設置され,沿岸部には重厚な近代 建築が続々と建設された。 狭隘な海峡を外国船が行き交う景観の中, 日本が近代国家建設へ向け躍動した時代のレ トロな建造物群が,時が停止したかのように 現在も残されている。渡船や海底トンネルを 使って両岸を巡れば,まるで映画のワンシー ンに紛れ込んだようなFノスタルジックな街 並みに出会うことができる。

山鹿市・玉名市・菊池市・和水町(熊本県)

ストーリーのタイトル

米作り、二千年にわたる大地の記憶 ~菊池川流域「今昔『水稲』物語」~

ストーリーの概要

菊池川流域には,二千年にわたる米作りによる大地の記憶が残っている。平地には古代か ら受け継がれた条里,山間には高地での米作りを可能にした井手(用水路)と棚田,そして 海辺には広大な耕作地を生み出した干拓。 米作りを支えた先人たちによる土地利用の 広がりが,今も姿を留め,その全てをコンパ クトに見ることができる。更に賑やかな祭り や豊かな食という無形の文化も息づくなど, 菊池川流域は古代から現代までの日本の米作 り文化の縮図であり,その文化的景観や米作 りがもたらした芸能・食文化に出会える稀有 な場所なのである。

 

日本遺産(Japan Heritage)とは

「日本遺産」として認定されるのは、「地域の歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化・伝統を語るストーリー」であるという。

そのため、文化財そのものが認定の対象となるわけではない。歴史的経緯やその土地の風土に根ざし受け継がれている伝承や風習をベースとしたストーリーが認定の対象となる。


日本遺産

参考資料:
・文化庁ウェブサイト


カテゴリ: 時事・ニュース

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