まるでおとぎ話のような奇跡的な話だ。
だって、13年前に失ったダイヤモンドの指輪を「にんじん」が届けてくれたのだから。
13年前に婚約指輪を失う
カナダに住む84歳女性のメアリー・グラムス(Mary Grams)さんは、13年前、農場でダイヤモンドの婚約指輪を無くしてしまった。
メアリーさんは、あらゆる場所を探し回ったが、どうしても指輪は見つからなかったという。「何度も泣きました」とメアリーさんは語る。
指輪は、夫となったノーマン(Norman)さんが1951年に彼女にあげたもので、それ以来50年以上指にはめ続けていたものだったという。
夫には告げず
何日も探し回ったが、指輪は結局見つからず、メアリーさんはそのことを夫に話さないことにした。
「宝飾屋で安い指輪を買いました。息子にはそのことを話しましたけど、他には誰にも言いませんでした。」
やはり、結婚指輪を失くしてしまったというのは、後ろめたいものだったのだろうか。
夫のノーマンさんは5年前に亡くなった。60回目の結婚記念日のすぐ後のことだったという。
ノーマンさんは、指輪が替わっていたことに気付かなかったらしい。
もしかしたら、気付いていたけれど、事情を察して、あえて指摘しなかった優しい人であった可能性もあるが。
婚約指輪が見つかる
その後も、婚約指輪を紛失していたことをメアリーさんは秘密にしていた。
しかし、ある週の初め、メアリーさんの義理の娘が指輪をはめたニンジンを持ってきたという。
「すぐに無くした婚約指輪だと気づきました。義理の娘が、昨日、夕食用の人参を採っていた時に見つけたのです。」とメアリーさん。
義理の娘のコリーン(Colleen)さんは、その人参を採ったときは指輪には気が付かなかったそうだ。形が変だったので、犬にあげようとしたけれど、思い止まったのだという。そして、そのニンジンを洗ったところ、指輪がはまっていたことに気が付いたらしい。
コリーンさんは、その指輪が祖母か、義理の母のものに違いないと考え、夫に相談した。そして、夫、つまりメアリーさんの息子は、昔、自分の母親が指輪を無くした話を思い出した。
コリーンさんの相談相手である夫が、指輪の秘密を知る唯一の存在だったのが幸運だった。
13年ぶりに見つかった婚約指輪はついにメアリーさんの元に届いた。そして、メアリーさんの指にスルッとはまったという。
「ジュエリーショップに行かないといけないと思いましたが、指輪はピッタリでした。」とメアリーさんは語った。
人参が指輪を見つける話
実は、類似する話は、他にもあるようだ。
2012年には、スウェーデンで人参を収穫していた女性が、17年前に紛失したホワイトゴールドの指輪をはめたニンジンを発見したという話がある。
また、去年の2016年には、ドイツ人の男性が、3年前に無くした自分の結婚指輪が人参にはまっているのを発見したというニュースがあったという。
いずれの話もニンジンが関与している。やはり、指輪に通りやすい形状であることがその理由だろうか。
カンタはこう思う
いくら人参を畑で育てていたとしても、ニンジンが指輪をはめた状態で育つというのはすごい偶然だと思う。
それでも、似たような話は他にもあるようで、なかなかロマンチックである。
日本昔話風にいうなら、「ニンジンの恩返し」だろうか。
でも、もし義理の娘のコリーンさんが指輪に気付かず、そのニンジンを犬に与えていたとしたら…。もしかしたら話はロマンチックではなく、少々「臭い」話になっていたかもしれない。
それにしても、畑で指輪を無くす人が結構いるということにも驚いた。
農作業をしているうちに、何らかの理由で指から抜け落ちてしまうのだろうか。そして、気づいたときにはすでに遅し、ということなのだろう。
農作業をしている方は、指輪を無くさないように気を付けた方が良いだろう。
でも、ニンジンを育てている方はそれほど心配しなくてもいいかもしれない。
だって、将来ニンジンが届けてくれるだろうから。
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