2017年11月15日(日本時間16日)、イタリアの巨匠・レオナルド・ダビンチの油絵「サルバトール・ムンディ(Salvator Mundi)」が競売にかけられ、約4億5000万ドル(約508億円)で落札された。
2017年現在、美術品としては史上最高の落札額だという。
「サルバトール・ムンディ(Salvator Mundi)」とは
ダビンチの油絵「サルバトール・ムンディ(Salvator Mundi)」は、現存する数少ないダビンチの絵画のうち唯一個人所有の作品。
長い間行方不明となっていたが、発見され復元されたのち、2011年に公開された。
絵画はキリストを「Salvator Mundi = 世の救い主」として描いた作品で、絵の中でキリストは右手を挙げて指を交差させており、左手で水晶玉を持っている。
ダビンチは、1506年から1513年の間に、フランスのルイ12世のためにこの絵画を描いたという。
「幻の作品」
「サルバトール・ムンディ」は長い間行方不明とされていたが、アートディーラーらによって2005年に取得され、ダビンチの作品であると鑑定された。
復元処理が施された後、2011年にロンドンのナショナル・ギャラリーで展示され、2013年にはロシアのコレクターに1億2750万ドルで売却されていた。
2017年10月10日、クリスティーズ・オークション・ハウスがこの絵画がオークションに出品されることを発表し、そして11月15日、同絵画は4億5030万ドルで売却された。
カンタはこう思う
500年前以上に、しかもダビンチによって描かれた数少ない作品の1つであるということで、史上最高の落札額となるのは納得である。
それにしても、ロシアの実業家のドミトリー・リボロフレフ(Dmitry Rybolovlev)は、2013年にこの作品を1億3000万ドル弱で取得してから、2017年に4億5000万ドルで売却したわけだから、たった4年間で約3億ドル(約340億円)の儲けを出したことになる。
たった1枚の絵画を右から左へ流しただけで、300億円以上の利益を出したということになる。もちろん、単なる1枚の絵画という範疇を超えた作品であるが。
凄い話である。