言偏(ごんべん)に、「敵」の左側の部分、もしくは「適」のしんにょうの上に乗っている部分を組み合わせると「謫」という漢字になります。
さて、この「謫」という漢字をご存じでしょうか。
今回は「謫」という漢字を取り上げました。
「謫」の読み方 音読み・訓読み
「謫」は、音読みで「タク」「チャク」と読みます。
また、訓読みで「せ(める)」、「つみ(する)」、「とが」、「なが(す)」と読みます。
「謫」の意味
「謫」は、「せめる」とか「とがめる」という意味です。
「謫める(せめる)」とは、「相手の罪をとがめる」という意味になります。
また、「謫」には「つみする」とか「罪を着せて罰する」という意味もあります。
名詞として使われると、「咎(とが)」や「罪」という意味にもなります。
そして、「罪によって、官位を下げて遠方へ流す」という意味でも使われます。
総じて、「罪」に関係した意味合いの漢字です。
「謫」自体に「罪」を連想させる意味合いが強いことから、「謫」の漢字が使われる言葉も、自然と「罪」に関係した言葉が多くなります。
「謫所」とは 読み方と意味
「謫所」は「たくしょ」と読みます。
意味は、「罪を犯した人が流されている場所」です。
例えば、平安時代、源頼朝は、平治の乱で平氏に敗れた後、近江で捕らえられました。一命は取り留めたものの、伊豆へ流されます。
この場合、伊豆が源頼朝の謫所ということになりますね。
「謫所」の同義語に「配所」があります。
「謫居」とは 読み方と意味
「謫居」は「たっきょ」と読みます。
「謫居」の意味は、「おとがめを受け、家に引きこもっていること」や「流罪となって遠くの地で暮らすこと、またその住まいや状態」です。
オススメの漢字辞典
今回の記事はどうでしたか。もし興味深く読んでいただけたなら、とても嬉しいです。
日本にはとても数多くの漢字があります。そして、漢字辞典を読むたびに新たな発見があります。
そんな奥深い世界に触れてみませんか。
私がオススメする漢字辞典をリストアップしましたので、ぜひご覧ください。
また、当ブログでは、私がオススメする漢字辞典ほどではありませんが、漢字や日本語に関する様々なトピックを掲載しております。
ぜひご覧ください。
↓
「カンタの日本語事典」トップへ
-参考資料-
・『DK漢字辞典』・公益財団法人日本漢字能力検定協会編、『漢検 漢字辞典 第二版』
・阿辻哲次、他、『角川 現代漢字語辞典』、2001年1月31日
・藤堂明保、他偏、『漢字源 改訂第六版』、2018年