一般に、トンネルを使った犯罪、と聞いて思い浮かぶのは、トンネルを使って大金を盗む、というものだろう。
しかし、今回見つかったトンネルは、お金ではなく、「麻薬」を密輸するために使われたものだった。
2018年8月13日、アメリカの捜査当局が麻薬の密輸に使われたトンネルを発見したのだ。
アメリカ・メキシコ間を結ぶ麻薬密輸トンネル
メキシコと国境を隔てた場所にあるアメリカのアリゾナ州は、グランド・キャニオンで有名だ。
このアリゾナ州で、かつてファストフード店があった建物の台所に、穴が開いているのが発見された。
この穴は、メキシコの民家に国境を越えてつながっているトンネルの入り口であり、このトンネルはなんと麻薬の密輸に使われていたという。
このトンネルは、全長180メートル余りで、人が歩けるほどの広さがある。アリゾナ州のファストフード店の台所とメキシコの民家のベッドの下を繋ぐものであった。
トンネル発見の経緯
アメリカの捜査当局が情報をもとに警戒していたところ、2018年8月13日に、ファストフード店の建物を所有する男が麻薬を隠して運び出すことが確認された。
なんと、日本円で1億円相当の麻薬がプラスチックの容器に隠されていたという。
この際に、トンネルが発見されたようだ。
この男は、2018年4月に、ファストフード店の建物を日本円で約4300万円で購入していたようだ。
過去にも麻薬密輸トンネル
これまでにも、アメリカでは1990年から数えて、メキシコとつながる密輸トンネルが200件近く摘発されているという。
カンタはこう思う
地上がダメなら地中から、というのは、定番ではあるものの、やはり見つかりにくいものなのだろう。
過去には、ブラジルで、トンネルを使って中央銀行から大金を盗むという事件も起こった。
カンタは、トム・ハンクス主演の映画『レディ・キラーズ』も思い出した。この映画は、トンネルを掘ってカジノからお金を盗むというコメディ映画だ。
トンネルを掘って大金を盗む、というのは、これだけメジャーではあるものの、麻薬の密輸のためにトンネルを掘る、というのは、なかなか聞かない。だが、1990年からこれまでに、200件近く摘発例があるという。
摘発されるだけでこれだけの数に上るのだから、実際の数はもしかしたらもっと多いのかもしれない。
メキシコからアメリカへの麻薬密輸の撲滅には、「壁」を作るだけでは不十分なのだ。
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