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カンタの良好な日々

寿命を決める「テロメア」を2倍にしてマウスの平均寿命を12%延ばす Nature Communications誌

投稿日:2019年10月28日 更新日:2020年7月16日

スペイン国立ガン研究センター(Spanish National Cancer Research Center)の研究チームが、マウスの平均寿命を12%延ばすことに成功したという驚きのニュースがありました。

この実験では、遺伝子操作を行わずにマウスの寿命を延ばすことに成功したそうです。

Nature Communications で発表されました。

この研究でカギとなったのは、寿命を決めるといわれる「テロメア」でした。

テロメアを伸ばして寿命を延ばす

研究チームが注目したのは、染色体の末端にある「テロメア」です。

このテロメアは、私たちが年を取るほど短くなります。

それでは、この「テロメア」を伸ばすことに成功すれば、寿命も長くなるのではないか、と研究者は考えてきました。

今回、スペインの研究チームは、幹細胞を培養することにより、テロメアを長くしました。

そして、2倍の長さになったテロメアを持つ染色体をマウスに注入したところ、平均寿命が12.74%も伸びたということです。

こういった実験の場合、寿命は延びたものの、健康状態はどうなのか、といったことも懸念されます。

しかし、この2倍になったテロメアを持つマウスは、認知機能も通常のマウスに比べて劣っていなかったようです。

また、通常より長いテロメアを維持し続け、加齢に伴う腫瘍の発生確率は20%も下がったということです。

つまり、単に寿命が長いというわけではなく、健康に生きる健康寿命も延びたということになります。

人間の寿命も延ばすことができるのか

今回の実験は、残念ながらマウスでは成功したものの、人間に適用できるかどうかは未知数です。

人間に適用できるかどうか、その研究にはまだ長い時間が必要となるでしょう。

それでも、テロメアを長くすることで寿命を延ばすことができるのではないか、という希望を作り出すことには成功しました。

テロメアとは

テロメアは、細胞の中の全ての染色体の末端にあるDNA材料です。

細胞分裂の際などにDNAが複製される度に、テロメアは短くなっていきます。

というのも、DNA複製では、染色体の末端まで完全に複製されるわけではないからです。

つまり、年を取るたびにテロメアはどんどん短くなってしまうということです。

テロメアが短いということは、細胞がすり減ってきているということになるわけです。

最近の寿命に関する研究の多くでは、このテロメアを可能な限り長く、強く健康な状態に維持できるか、ということに注目しています。

過去には、ペトリ皿に放置された幹細胞が2倍の長さのテロメアを持つに至ったという研究がありましたが、今回の実験はこの研究に基づくものです。

遺伝子操作を行わなくても、2倍の長さのテロメアを持つ胚細胞を使うことにより、長寿命を達成できたのです。

スペイン国立がん研究センターの分子生物学者マリア・ブラスコ(Maria Blasco)さんによると、今回の発見により、寿命が遺伝子のみによって決定されるものではないという考えが裏付けられたということです。

カンタはこう思う

不老長寿というのは、人類が古来より追い求めてきたロマンであるともいえます。

かつて中国の始皇帝は、不老不死を求めて、様々な方法や薬を試したそうです。そういった薬の中には「水銀」も含まれていて、かえって始皇帝の寿命を短くした、という説もあります。長寿を求める始皇帝の使者が日本にまでやってきた、という伝説もありますね。

「テロメア」については、日本でも関連図書が出版されたり、テレビでも紹介されて、認知度は上がってきているようです。

今回の研究により、「テロメア」を長くすることによって、理論ではなく現実に生き物の寿命が延びました。

遠い未来、通常の2倍以上の長さのテロメアを持つ「超寿命人間」が生まれるかもしれません。

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-参考資料-
・ VICTOR TANGERMANN, ”SCIENTISTS MADE MICE LIVE 12% LONGER BY HACKING THEIR TELOMERES”, Neoscope, OCTOBER 21 2019, https://futurism.com/neoscope/mice-live-longer-hacking-dna
・Miguel A. Muñoz-Lorente, Alba C. Cano-Martin & Maria A. Blasco, “Mice with hyper-long telomeres show less metabolic aging and longer lifespans”, Nature Communications, 17 October 2019, https://www.nature.com/articles/s41467-019-12664-x
・ DAVID NIELD, “Scientists Dramatically Extend The Lifespans of Mice in a Genius New Telomere Study”, Sciencealert, 21 OCT 2019, https://www.sciencealert.com/researchers-have-made-long-lived-mice-with-extended-chromosomes-inside-all-of-their-cells
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Filed Under: 健康・医療, 驚きサイエンス 関連タグ:DNA材料, スペイン国立ガン研究センター, テロメア, 寿命, 染色体, 遺伝子操作

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