金偏(かねへん)に「段」と書いて、「鍛」という漢字があります。
この「鍛」という漢字を知っていますか。
「鍛造」といった言葉で使われますね。
「鍛」の読み方・発音 音読みと訓読み
「鍛」の音読みは「タン」です。
また、訓読みは「きた(える)」です。
「鍛」の意味
「鍛」は、「きたえる」という意味です。
「身体や精神をきたえる」という意味でもあれば、「金属をきたえる」という意味でも使われます。
それでは、「鍛」を使った言葉や表現を見ていきましょう。
「鍛造」とは 意味と読み方
「鍛造」は「タンゾウ」と読みます。
「鍛造」の意味は、「金属を熱して、つちで打って形を作り上げること」です。
ところで、「鍛造」と「鋳造」の違いが分かりますか。以下で説明します。
「鍛造」と「鋳造」の違い
「鍛造」に似た言葉に「鋳造」もあります。
どちらも「金属を望む形にする」という意味では同じです。しかし、その工程において両者には違いがあります。
まず、「鍛造」では、金属を熱して、金槌などで叩いて形を作り上げます。
これに対し、「鋳造」では、鋳型に金属を流し込んで、金属の形を整えます。
ところで、「鋳造」と「鋳型」という言葉が出てきましたが、それぞれ読み方は分かりますか。
以下の記事で説明しておりますので、分からなかったという方は是非確認しておいてください。
⇒「鋳(金へんに寿、金寿)」は何と読む?難読漢字の読み方・意味・使い方 「鋳型」「鋳造」など
「鍛冶/鍛冶屋」とは 意味と読み方
「鍛冶」は「かじ」と読みます。
金属を熱して打ち鍛えて、つまり「鍛造」して、器具などを作ることです。
また、そういった生業の職人のことも「鍛冶」や「鍛冶屋」と呼びます。「刀鍛冶」は刀を作る職人のことですね。
なお、「鍛冶」を「タンヤ」と読むこともあるそうです。カンタはそういう風に読んだことはありませんが…。
「鍛冶屋」を主人公にした漫画もあります。
『鍛冶屋ではじめる異世界スローライフ』は、最近流行りの「異世界モノ」の漫画のようですね。
「鍛錬」とは 意味と読み方
「鍛錬」は「タンレン」と読みます。
「鍛錬」には2つの意味があります。
1つは「金属を打ってきたえること」。
もう1つは「心身を鍛えたり、技能を磨くこと」。
現在では、2番目の「心身を鍛える」という意味で「鍛錬」を使うことが多いですね。
「鍛錬を積む」とか「鍛錬を重ねる」という表現で使われます。
オススメの漢字辞典
今回の記事はどうでしたか。もし興味深く読んでいただけたなら、とても嬉しいです。
日本にはとても数多くの漢字があります。そして、漢字辞典を読むたびに新たな発見があります。
そんな奥深い世界に触れてみませんか。
私がオススメする漢字辞典をリストアップしましたので、ぜひご覧ください。
また、当ブログでは、私がオススメする漢字辞典ほどではありませんが、漢字や日本語に関する様々なトピックを掲載しております。
ぜひご覧ください。
↓
「カンタの日本語事典」トップへ
-参考資料-
・『DK漢字辞典』・公益財団法人日本漢字能力検定協会編、『漢検 漢字辞典 第二版』
・阿辻哲次、他、『角川 現代漢字語辞典』、2001年1月31日
・藤堂明保、他偏、『漢字源 改訂第六版』、2018年