世界で最も鳴き声が大きい鳥を知っていますか。
その鳥は、スズドリのオス。
スズドリのオスの鳴き声は、なんと125デシベルであったことが判明しました。
2019年10月21日、アメリカのマサチューセッツ大学アマースト校(University of Massachusetts Amherst)の生物学者ジェフ・ポドス(Jeff Podos)氏とブラジルの国立アマゾン研究所(INPA)マリオ・コーンハフト(Mario Cohn-Haft)氏の研究チームがアメリカの科学雑誌「カレント・バイオロジー(Current Biology)」で発表したものです。
125デシベルの鳴き声が測定されたことで、この度、スズドリは「世界一鳴き声が大きい鳥」に認定されました。
125デシベルで鳴くスズドリ
研究チームが、スズドリのオスがメスの近くで求愛行動を取る際に出す鳴き声を計測したところ、最大で125デシベルという音量が測定されました。
音の大きさで125デシベルというのは、かなりの音量です。
「パチンコ店内の音」が90デシベル、「電車が通ったときのガード下の音」が100デシベルということですから、それら以上にうるさいということになります。
スズドリのオスはそれほど大きな鳥ではありません。ハトと同じくらいの大きさです。
それでも、これほどの音量の鳴き声を出すというのは驚異的です。
また、大音量で鳴くスズドリのオスと同じくらい驚くのが、そのオスのそばで一緒にいるメスです。
一体、どういう聴覚をしているのでしょうか。
スズドリとは 世界一うるさい鳥
スズドリは、南米のアマゾン北部の熱帯雨林に生息しています。
体の大きさはハトと同じくらいで、体重は約250グラムです。
雄の羽毛は白色で、映像を見るとくちばしから何か黒くて長細いものが垂れ下がっているのが見えます。
この黒くて長細いものは、最初はエサをくわえているのかな、と思っていましたが、実はこれ、肉垂(にくすい)と呼ばれるもので、体の一部なんですね。
雌の体は、緑色で、黒い縞模様があるそうです。また、肉垂はありません。
スズドリは、今回、鳴き声が測定されたことで、これまでのムジカザリドリの記録を抜いて、世界で最も鳴き声が大きい鳥に認定されました。
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参考資料:
・『「パチンコ店内よりうるさい!」 世界一鳴き声が大きい鳥は?』、NHKニュース、2019年10月23日、 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191023/k10012144491000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_008
・『アマゾン生息の鳥、世界一大きな鳴き声を記録 求愛行動で』、AFP、2019年10月22日、 https://www.afpbb.com/articles/-/3250736