月(にくづき)に夜と書くと、「腋」という漢字になります。
例えば、「腋臭」といった言葉で使われます。
今回は、漢字「腋」について学びましょう。
「腋」の読み方 音読み・訓読み
「腋」の音読みは「エキ」です。
また、「腋」の訓読みは「わき」「わきのした」です。
「腋」の意味
「腋」は、「わき」とか「わきのした」という意味です。つまり、人間の体における、腕と胸の間の部分のことですね。
また、「腋」は、以下に述べる「葉腋」という意味で使われることもあります。
「腋下」とは 読み方と意味
「腋下」は「えきか」と読みます。
読んで字のごとく、「わきの下」という意味です。
「腋窩」とは 読み方と意味
「腋窩」は「えきか」と読みます。
「腋窩」は、「わきの下の窪み」という意味です。
「腋芽」とは 読み方と意味
「腋芽」は「えきが」と読みます。「わきめ」と読むこともあります。
「腋芽」とは、「葉の付け根からでる芽」のことです。
「腋臭」とは 読み方と意味
「腋臭」は「わきが」と読みます。
「腋臭」とは、「わきの下の汗や体臭による不快な臭い」という意味です。
一般には「ワキガ」と片仮名で書かれることが多いですね。
「腋臭症(えきしゅうしょう)」とか「腋気(えきき)」と呼ばれることもあります。
「腋臭」が発生する原因
腋の下には、アポクリン腺(アポクリン汗腺)と呼ばれる腺が多く存在しています。
このアポクリン腺からは、汗が分泌されるのですが、この汗には臭いの元となる物質が多く含まれています。
そして、それらの物質が細菌などによって分解されることにより、臭いが発生するのです。
昔、ドキュメンタリー番組か何かで知った話が面白いのでご紹介しましょう。
臭い(匂い)の元となる場所(腋の下や陰部)には毛が生えますよね。なぜ、そんな臭いが発生するような場所にわざわざ臭いを助長するような毛が生えるのかというと、そういった臭いが異性を惹きつけるフェロモンのような働きをしたからなのだそうです。
昔は、現代ほど人間が密集・密閉した場所で共に暮らしていたわけではありません。ですから、腋臭などの匂いによって自分の存在を異性にアピールしていた可能性があるそうです。まあ、どれくらい科学的根拠がある説なのか分かりませんが、あり得る話です。
腋臭は現代では好まれない性質ですが、もしかしたら腋臭のある人は生殖機能が高いのかもしれませんね。
「葉腋」とは 読み方と意味
「葉腋」は「ようえき」と読みます。
「葉腋」とは、「茎から葉が生えている部分」のことです。言うなれば、「草の腋」みたいなものでしょうか。
この「葉腋」から上述の「腋芽」が生え、それが枝となるわけです。
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-参考資料-
・『DK漢字辞典』・公益財団法人日本漢字能力検定協会編、『漢検 漢字辞典 第二版』
・阿辻哲次、他、『角川 現代漢字語辞典』、2001年1月31日
・藤堂明保、他偏、『漢字源 改訂第六版』、2018年