牛偏(うしへん)に義と書いて、「犠」という漢字があります。
「犠牲」という言葉で使われます。野球では「犠打」という用語もありますね。
今回は、漢字「犠」について学びましょう。
「犠」の読み方 音読み・訓読み
「犠」の音読みは「ギ」、常用外で「キ」です。
また、「犠」の訓読みは「いけにえ」です。
「犠」の意味
「犠」には「いけにえ」という意味があります。
「いけにえ(犠)」とは、「人や動物を生きたまま神へ捧げること、またその人や動物」という意味です。
これが転じて、「他人のために己の身を捨てること」という意味でも使われます。
「いけにえ」の漢字には、「犠」や「犠牲」を使うこともありますが、一般には「生贄」を使います。
そういえば、昔、こんな映画がありました。
この頃はホラー映画の全盛期でしたね。
「犠牲」とは 読み方と意味
「犠牲」は「ぎせい」と読みます。
「犠牲」は、上述の「いけにえ」と同じ意味で使われるほか、「災害や戦争などで命を奪われたり、大きな被害を受けること」という意味でも使われます。
たとえば、「この戦争で、数千人の命が犠牲となった」という風に使われます。
また、「犠牲」は「ある目的のために大切なものをささげること」という意味でも使われます。
この意味においては、例えば「大きな犠牲を払う」という風に使います。
「犠打」とは 読み方と意味
「犠打」は「ぎだ」と読みます。
「犠打」とは、野球用語の一つで、「打者がアウトになる代わりに、走者を進塁させる」という意味で使われます。
「犠牲打」を略したものです。
例えば、「犠牲バント」や「犠牲フライ」も「犠打」の一種です。
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-参考資料-
・『DK漢字辞典』・公益財団法人日本漢字能力検定協会編、『漢検 漢字辞典 第二版』
・阿辻哲次、他、『角川 現代漢字語辞典』、2001年1月31日
・藤堂明保、他偏、『漢字源 改訂第六版』、2018年