示偏(しめすへん)に氏と書いて、「祇」という漢字があります。「紙」の左側が「示」になった形ですね。
この「祇」という漢字は、「祇園」という言葉でよく使われます。京都に行く際には知っておいた方が良い漢字ですね。
「祇」の読み方 音読み・訓読み
「祇」の音読みは「ギ」です。
また、「祇」の訓読みは「くにつかみ」です。
「祇」の意味
「祇」には、「くにつかみ」という意味があります。
「祇(くにつかみ)」とは、「国津神」や「国つ神」とも書かれ、「日本の国土を守護する神」という意味です。
「祇」と「神」の違い
「祇」は特に土地や国土の神様を指すのに対し、「神」は天の神様を指すという違いがあります。
「祇園」とは 読み方・意味・場所
「祇園」は「ぎおん」と読みます。
「祇園」は、京都の「八坂神社(やさかじんじゃ)」や、その周辺の花街の呼び名として知られています。
また、後述する「祇園祭(ぎおんまつり)」や「祇園精舎」を指すこともあります。
「祇園精舎」とは 読み方と意味
「祇園精舎」は「ぎおんしょうじゃ」と読みます。
「祇園精舎」は、インドの須達(しゅだつ・すだつ)長者が釈迦やその弟子のために建てた修行道場の寺のことです。
この寺院で、釈迦が説法を行ったといわれます。
平家物語(⇒https://amzn.to/3fcFEUW)の冒頭である「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす。」は有名ですね。
単に「祇園」とも呼ばれます。
「祇園祭」とは 読み方と意味
「祇園祭」は「ぎおんまつり」と読みます。
「祇園祭」は、京都の八坂神社で行われる祭礼のことで、「祇園会(ぎおんえ)」とも呼ばれます。
「地祇」とは 読み方と意味
「地祇」は「ちぎ」もしくは「くにつかみ」と読みます。
「地祇」とは、「国土の神」という意味です。
これに対し、天の神様を「天神」と呼びます。
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-参考資料-
・『DK漢字辞典』・公益財団法人日本漢字能力検定協会編、『漢検 漢字辞典 第二版』
・阿辻哲次、他、『角川 現代漢字語辞典』、2001年1月31日
・藤堂明保、他偏、『漢字源 改訂第六版』、2018年