こざとへん(「阪」のへん)に付くと書くと、「附」という漢字になります。
「~附属小学校」という風に使われることが多い印象の漢字ですね。
また、「附」と「付」との違いや使い分けについて混乱することもあります。
今回は、そのあたりについて学びましょう
「附」の読み方と意味
「附」は音読みで「フ」と読みます。「ブ」と読む場合もあります。
また、訓読みでは「つ(く)」、「つ(ける)」という風に読みます。
「附」の意味は以下の通り。
①つく。つける。
②したがう。
③わたす。
「附」は以下のような言葉で使われます。
「附記」の読み方と意味
「附記」は「フキ」と読みます。
「つけ加えて書き記すこと」、「つけ加えて書き記したもの」を意味します。
「付記」と書かれることもあります。
「附議」の読み方と意味
「附議」は「フギ」と読みます。
「会議にかけること」を意味します。
「付議」と書かれることもあります。
「附言」の読み方と意味
「附言」は「フゲン」と読みます。
「つけ加えて言うこと」や「つけ加えて言った言葉」などを意味します。
「付言」と書かれることもあります。
「附随」の読み方と意味
「附随」は「フズイ」と書きます。
「主体となる物事に関連すること」という意味があります。
「付随」と書かれることもあります。
なお、「不随」とは読みは同じでも意味が違うので注意しましょう。
「附箋」の読み方と意味
「附箋」は「フセン」と読みます。
本や書類などに、目印やメモのために貼っておくあの小さな紙のことですね。
「付箋」と書くことが多いですね。
「附属」の読み方と意味
「附属」は「フゾク」と読みます。
「主となるものに属していること」を意味します。
上に述べたように、「~附属小学校」とか「~附属高校」という風に使われることが多いですね。
「付属」と書かれることもあります。
「附録」の読み方と意味
「附録」は「フロク」と読みます。
「本文に補足するためや参考のためにつけ加えることや、つけ加えられたもの」を意味します。
「巻末附録」という風に使われますね。
また、「雑誌などにつけられた冊子やおもちゃ」などを意味することもあります。
子供の頃は、この附録目的で雑誌などを親に買ってもらった記憶があります。
「付録」とも書きます。
「附」と「付」の違いと使い分けについて
上述の使用例を見れば分かるように、「附」が使われる言葉のほとんどは、「付」を使っても正しいということになります。
ただ、官庁や公文書、法律においては、「附」がよく使用される印象です。
そのため、国立の学校などでは「…大学附属小学校」といった形でしばしば「附」が使われます。
ただ、普段では画数も少なく簡単な方の「付」が使われることが多いようですね。
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-参考資料-
・『DK漢字辞典』・公益財団法人日本漢字能力検定協会編、『漢検 漢字辞典 第二版』
・阿辻哲次、他、『角川 現代漢字語辞典』、2001年1月31日
・藤堂明保、他偏、『漢字源 改訂第六版』、2018年