手偏(てへん)に「共」と書くと、「拱」という漢字になります。
例えば、「拱手」といった言葉に使われる漢字です。
今回は、漢字「拱」について学びましょう。
「拱」の読み方 音読み・訓読み
「拱」の音読みは「キョウ」です。
また、「拱」の訓読みは「こまね(く)」「こまぬ(く)」です。
「拱」の意味
「拱」の意味は、「こまねく」もしくは「こまぬく」です。
「拱く(こまねく・こまぬく)」とは、「腕組みをする」と言う意味です。詳しくは後述します。
「拱手」とは 読み方と意味
「拱手」は「きょうしゅ」と読みます。
「拱手」の意味は、「両手を胸の前で組むこと」、つまり「腕組みをすること」です。これが転じて、「事が起きても、何もしないでただ見ていること」という意味になります。
同義語に「袖手(ちゅうしゅ)」があります。
「拱手傍観」とは 読み方と意味
「拱手傍観」は「きょうしゅぼうかん」と読みます。
「拱手傍観」とは、「何もせずに、ただ傍らで見ていること(傍観すること)」という意味です。「拱手」だけでも同じような意味になりますが、「拱手傍観」とするとより「ただ見ているだけ」のニュアンスが強くなりますね。
似たような意味の四字熟語に「袖手傍観」、「垂拱傍観」、「隔岸観火」などがあります。
「拱く」とは 読み方と意味
「拱く」は「こまぬく」もしくは「こまねく」と読みます。
「拱く」は、前述の通り、「腕組みをする」という意味です。これが転じて、「手を拱く」となると「(腕組みをして)何もせずにただ見ている」という意味になります。
例えば、「彼らが破滅するのをただ手を拱いて見ていた」という風に使います。
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-参考資料-
・『DK漢字辞典』・公益財団法人日本漢字能力検定協会編、『漢検 漢字辞典 第二版』
・阿辻哲次、他、『角川 現代漢字語辞典』、2001年1月31日
・藤堂明保、他偏、『漢字源 改訂第六版』、2018年