「文」の下に「口」と書いて、「吝」という漢字があります。
この漢字「吝」は、例えば「吝嗇」といった言葉で使われます。
今回は、「吝」について学びましょう。
「吝」の読み方 音読み・訓読み
「吝」の音読みは「リン」です。
また、「吝」の訓読みは「お(しむ)」「しわ(い)」「やぶさ(か)」「けち」です。
「吝」の意味
「吝」は、「惜しむ」とか「物惜しみする」という意味です。
簡単にいえば、「ケチ」という意味ですね。
訓読みにも「けち」とあります。
「吝い(しわい)」とは、「ケチである」とか「しみったれている」という意味です。
「吝か(やぶさか)」については後述します。
「吝か」とは 読み方と意味
「吝か」は「やぶさか」と読みます。
「吝か」とは、「物惜しみするさま」という意味のほかに、「ためらうさま」という意味もあります。
この「ためらうさま」という意味においては、「吝かでない(やぶさかでない)」という形で使われます。
「吝かでない(やぶさかでない)」の意味
「吝かでない」とは、「…する努力を惜しまない」とか「喜んで…する」という意味です。
たとえば、「その案を採用することに吝かではない」という風に使います。この文章の意味としては、「採用する努力を惜しまない」となります。
「吝嗇」とは 読み方と意味
「吝嗇」は「リンショク」と読みます。
「吝嗇」の意味は、「必要以上に金品を出し惜しむこと、またそういう人」です。
つまり、「ケチ」を難しく表現したような言葉ですね。
また、ケチな人間のことを「吝嗇家」と表現することもあります。「吝嗇家」とは、つまり「けちんぼう」のことですね。
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-参考資料-
・『DK漢字辞典』・公益財団法人日本漢字能力検定協会編、『漢検 漢字辞典 第二版』
・阿辻哲次、他、『角川 現代漢字語辞典』、2001年1月31日
・藤堂明保、他偏、『漢字源 改訂第六版』、2018年