木偏(きへん)に午後の「午」と書いて、「杵」という漢字があります。
さて、この漢字「杵」を知っていますか。
ある道具を表す漢字なのですが…。
「杵」の読み方 音読み・訓読み
「杵」の音読みは「ショ」です。
また、「杵」の訓読みは「きね」です。
「杵」の意味
「杵」は、餅などを作るときに、臼(うす)に入れたもち米をつくために使う道具です。
これです↓
餅つきなどではお馴染みの道具ですね。
「杵柄」とは 読み方と意味
「杵柄」は、「きねづか」と読みます。
「杵柄」は、文字通り「杵の柄」という意味ですが、「昔とった杵柄」という表現で使われることが多い言葉です。
「昔とった杵柄」の意味
「昔とった杵柄」は、「昔にきたえた技術や腕前」という意味です。
「杵臼の交わり」とは 読み方と意味
「杵臼の交わり」は、「ショキュウのまじわり」と読みます。
四字熟語として「杵臼之交」と書かれることもあります。この場合、読みは「ショキュウのまじわり」のほか「ショキュウのコウ」と読むこともあります。
「杵臼の交わり(杵臼之交)」の意味は、「身分の貴賤や貧富の差を超えた交友・交流・交際」です。まさに、「杵」と「臼」のような関係のことですね。
この「杵臼の交わり(杵臼之交)」は故事成語で、中国の後漢の公沙穆(こうさぼく)と呉祐(ごゆう)という人物の交流を表したものです。
公沙穆は、才能はあったものの、学費がなかったため、呉祐の家で米つきの仕事をしていました。
ある日、呉祐は公沙穆と語り合う機会があり、公沙穆の学識に驚き、それ以降は主従の関係を超えて親交を結んだということです。
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-参考資料-
・『DK漢字辞典』・公益財団法人日本漢字能力検定協会編、『漢検 漢字辞典 第二版』
・阿辻哲次、他、『角川 現代漢字語辞典』、2001年1月31日
・藤堂明保、他偏、『漢字源 改訂第六版』、2018年