さんずい偏に叔(上小又、もしくはさんずいに歩くに又)と書いて、「淑」という漢字があります。
さて、この漢字「淑」をご存知ですか。
「淑女」といった言葉で使われます。
「淑」の読み方 音読み・訓読み
「淑」の音読みは「シュク」です。
また、「淑」の訓読みは、常用外ですが「しと(やか)」「よ(い)」です。
「淑」の意味
「淑」は、「しとやか」とか「きよらか」、「品のある」といった意味があります。
また、「善良な」という意味もあります。
「淑やか」とは 読み方と意味
「淑やか」は「しとやか」と読みます。
「淑やか」とは、「言葉や動作が上品で物静かで落ち着いているさま」という意味です。
「淑やかな女性」という風に使います。
「淑女」とは 読み方と意味
「淑女」は「しゅくじょ」と読みます。
「淑女」は「おしとやかで上品な女性」という意味です。
「貴婦人」と同じような意味です。
「淑徳」とは 読み方と意味
「淑徳」は「しゅくとく」と読みます。
「淑徳」の意味は、「上品でしとやかな女性の美徳」です。
「淑景舎」とは 読み方と意味
「淑景舎」は「しげいしゃ」もしくは「しげいさ」と読みます。
「淑景舎」は、平安京にあった女御・更衣の住居のことです。また、この住居に住んでいた女御や更衣のことを指します。
「淑景舎」は「桐壺(きりつぼ)」とも言います。庭に桐が植えてあったことに由来します。
「桐壺」は、『源氏物語』の冒頭に出てきますので、こちらの方が馴染みのある方は多いかもしれません。
名付けに「淑」の漢字
人名に「淑」の漢字を使う例は珍しいですね。
例えば、以下に述べる「淑郎」という名前があります。
「真鍋淑郎」は何と読む?
2021年にノーベル物理学賞を受賞した真鍋淑郎さんの名前には、「淑」という漢字が使われています。
真鍋淑郎さんの名前「淑郎」は「しゅくろう」と読みます。
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-参考資料-
・『DK漢字辞典』・公益財団法人日本漢字能力検定協会編、『漢検 漢字辞典 第二版』
・阿辻哲次、他、『角川 現代漢字語辞典』、2001年1月31日
・藤堂明保、他偏、『漢字源 改訂第六版』、2018年