
石偏(いしへん)に定めると書いて「碇」という漢字があります。
「錠」と似ていますが、異なる漢字です。
今回は、漢字「碇」について説明します。
「碇」の読み方 音読み・訓読み
「碇」の音読みは「テイ」です。
「碇」の訓読みは「いかり」です。
「碇」の部首
「碇」の部首は「石偏」です。
「碇」の意味
「碇」には、「いかり」や「いかりを下ろす」という意味があります。
「碇(いかり)」とは、船を留める際、船が流されないように、海底に沈めるおもりのことです。
同じような意味を持つ漢字に「錨(いかり)」があります。
「碇」と「錨」、何が違うのでしょうか。
「碇」と「錨」の違い
「碇」と「錨」は、ともに船が流されないようにするおもり、という点では同じものです。
ただ、一説によると、もともと「碇」は石でできたいかりを指すのに対し、「錨」は鉄でできたものを指していたという違いがあるそうです。
部首も「石」と「金」ですので、石製と金属製の違いというのは分かりやすいですね。
また、昔から日本で使われていたのは「碇」の方で、明治以降になって「錨」の文字が使われるようになった、という違いもあります。
「碇泊」の読み方と意味
「碇泊」は「ていはく」と読みます。
「碇泊」とは、「船が碇(錨)を下ろしてその場所にとどまること」という意味です。
現在は、「停泊」と書くことが一般的です。
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-参考資料-
・『DK漢字辞典』・公益財団法人日本漢字能力検定協会編、『漢検 漢字辞典 第二版』
・阿辻哲次、他、『角川 現代漢字語辞典』、2001年1月31日
・藤堂明保、他偏、『漢字源 改訂第六版』、2018年