矢偏(やへん)に「巨」と書いて、「矩」という漢字がある。
この漢字、何と読むか分かるだろうか。
建築用語や技術文書で見かける漢字だが…。
今回は「矩」について紹介しよう。
「矩」の音読みと訓読み
「矩」は、音読みで「ク」と読む。
また、訓読みでは「さしがね」、「のり」と読む。
「矩」の意味
「矩」には、「さしがね」という意味がある。
「さしがね」とは、直角に折れ曲がったような形をした定規のことだ。「差し金」・「差金」とか「指矩」と書くこともある。また、同じ物を指す用語として、「かねじゃく(曲尺、矩尺)」がある。
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また、「矩」には「四角形」という意味や、「おきて」や「きまり」といった意味もある。
「矩形」とは 読み方と意味
「矩形」は「クケイ」と読む。
「長方形」という意味だ。特に、四角形のうち、全ての角が直角で、正方形以外のものを指す。
英語でいえば、rectangle である。
「矩勾配」とは 読み方と意味
「矩勾配」は「かねこうばい」と読む。
建築分野で、45度の傾きのことを言う。
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-参考資料-
・『DK漢字辞典』・公益財団法人日本漢字能力検定協会編、『漢検 漢字辞典 第二版』
・阿辻哲次、他、『角川 現代漢字語辞典』、2001年1月31日
・藤堂明保、他偏、『漢字源 改訂第六版』、2018年