竹冠(たけかんむり)に龍、もしくは竹の下に龍と書いて、「籠」という漢字があります。「篭」と書かれることもあります。なお、部首は竹冠で、竹偏(たけへん)ではありません。
例えば、「籠手」や「籠城」といった言葉で使われます。
日常でもよく使われる言葉に使われますが、画数が多いのでなかなか書かれることは少ないようですね。
「籠」の読み方 音読みと訓読み
「籠」の音読みは「ロウ」です。
また、訓読みは「かご」、「こ(もる)」と読みます。
「籠」の意味
「籠」は、「かご」という意味です。竹などを編んで作る入れ物のことで、伝統工芸品としても売られていることが多いですね。
また、「まるめこむ」「こめる」という意味の他、「こもる」「とじこもる」という意味でも使われます。
それでは、「籠」の使用例を見ていきましょう。
「籠手」とは 読み方と意味
「籠手」は「こて」と読みます。
剣道や弓道で使う手袋のような防具のことです。なお、弓道で使う籠手は「ゆごて」ともいいます。
また、鎧で腕を覆う部分も「籠手」といいます。
剣道や弓道における「籠手」は、「小手」という漢字を使うことが多いですね。
「籠球」とは 読み方と意味
「籠球」は「ロウキュウ」と読みます。
バスケットボールを漢字で書くと「籠球」となるのです。「カゴを使った球技」という意味ですね。
「籠城」とは 読み方と意味
「籠城」は「ロウジョウ」と読みます。
いくさや戦争において、城に立てこもることを意味します。
また、この意味から、家や建物の中に閉じこもることも「籠城」ということがあります。
基本的には、「籠城」は味方の援軍が来ることが期待されたり、時間の経過で戦局が変わることが予測されるときに採用される戦法です。
「籠絡」とは 読み方と意味
「籠絡」は「ロウラク」と読みます。
甘言などを用いて、相手を巧みに言いくるめて、自分の味方にしたり、思い通りに動かすこと、を意味します。
水滸伝の舞台ともなる中国の宋の時代。「蔡京(さいけい)」という悪名高い政治家がいました。
この蔡京が当時の徽宗皇帝のもとで周囲の人々を言いくるめて思うように動かした、という故事から「籠絡」という言葉が生まれたそうです。
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-参考資料-
・『DK漢字辞典』・公益財団法人日本漢字能力検定協会編、『漢検 漢字辞典 第二版』
・阿辻哲次、他、『角川 現代漢字語辞典』、2001年1月31日
・藤堂明保、他偏、『漢字源 改訂第六版』、2018年