虫偏(むしへん)に率と書いて「蟀」という漢字があります。
この漢字「蟀」、なかなか見かけることはないかもしれませんが、体のある一部を表すために使われます。
その体のある一部とは「蟀谷」なのですが、読めますか。
今回は、「蟀」という漢字をご紹介します。
「蟀」の読み方 音読み・訓読み
「蟀」は、音読みで「シュツ」と読みます。
訓読みはないようです。
「蟀」の意味
「蟀」そのものに意味はないようです。
それでは、蟀を使った言葉を見てみましょう。
「蟀谷」とは 読み方と意味
「蟀谷」は「こめかみ」と読みます。
そう、あのおでこの両側にある、目じりのわきの部分ののことですね。
物を食べているときにこめかみが動くのを感じたことはあるでしょうか。
どうやら、米をかむときに動く場所であることから、「米噛み」=「こめかみ」という語が使われたようです。
「蟀谷」は、英語で temple といいます。「寺」を意味する temple と同じスペリングです。「テンプル」と聞けば、ボクシングを知っている人にはおなじみの言葉でしょう。
なお、「こめかみ」は難しい漢字で「顳顬」と書かれることもあります。
「蟋蟀」とは 読み方と意味
「蟋蟀」は「シュッシュツ」もしくは「こおろぎ」と読みます。
秋に美しい音色を出す昆虫ですね。
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-参考資料-
・『DK漢字辞典』・公益財団法人日本漢字能力検定協会編、『漢検 漢字辞典 第二版』
・阿辻哲次、他、『角川 現代漢字語辞典』、2001年1月31日
・藤堂明保、他偏、『漢字源 改訂第六版』、2018年