さんずいへんに平凡の「凡」をくっつけた「汎」という漢字があります。常用漢字です。
特に「汎用」という熟語でよく使われます。この「汎用」、「ぼんよう」とは読みません。詳しくは後で述べます。
今回は、「汎」という漢字について学びます。
「汎」の読み方
「汎」は、音読みで「ハン」、「フウ」、「ホウ」と読みます。
また、訓読みは「ひろ(い)」、「う(かぶ)」、「あふ(れる)」です。
ただ、「汎」が訓読みで使われるのをあまり見かけることはないと思います。
主に音読みの「ハン」で使われる漢字ですね。
「汎」の意味
「汎」という漢字が持つ意味は、「ひろい」とか「広くいきわたる」、「あまねく」といったものです。
また、「うかぶ」、「ただよう」という意味や、「水があふれる」という意味もあります。
似たような意味を持つ漢字として、「氾」があります。
また、「範」と置き換えることができる場合もあります。例えば、「広汎」と「広範」は同じ意味です。
それでは、「汎」を使った言葉を見ていきます。
「汎用」とは 読み方と意味
「汎用」は「ハンヨウ」と読みます。
「ぼんよう」と読む人もいるかもしれませんが、それは正しくありません。
「汎用」の意味は、「一つの物を広く様々な目的・用途に使用すること。また、そのもの。」という意味です。
「専用」の対義語です。
例えば「汎用コンピュータ」といえば、「色々な用途に使えるコンピュータ」という意味です。家庭で使うパソコンも汎用コンピュータの1つですね。
「汎用性」とは 読み方と意味
「汎用性」は「ハンヨウセイ」と読みます。
「汎用性」の意味は、「汎用の性質」、つまり「色々な目的や用途に使用する性質」という意味です。
汎用性という言葉は、「汎用性が高い」とか「汎用性が低い」、もしくは「汎用性がある」とか「汎用性がない」という風に使われます。
例えば、「汎用性が高い服」といえば、「いろんな着こなしや様々なシーンで使える服」という意味になりますね。
「汎濫」とは 読み方と意味
「汎濫」は「ハンラン」と読みます。
「河川などの水があふれること」を意味します。
ただ、「汎」ではなく「氾」の漢字を用いて、「氾濫」と書くことの方が多いですね。
⇒さんずいに犯の右側で「氾」という漢字の読み方・意味・熟語「氾濫/氾愛兼利」
「汎濫停蓄」とは 読み方と意味
「汎濫停蓄」は「ハンランテイチク」と読みます。
「学識・学問が広く深い」ということを意味する四字熟語です。
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