にくづき(月偏(つきへん)ではありません)に「府」と書いて、「腑」という漢字があります。
この「腑」という漢字を知っていますか。
「腑抜け」といった言葉で使われます。
「腑」の読み方・発音 音読みと訓読み
「腑」の音読みは「フ」です。
また、訓読みは「はらわた」、「こころ」です。
「腑」の意味
「腑」は、「はらわた」という意味です。動物の臓器、内臓のことですね。
内臓の中でも、特に胃や腸などを指すことが多い印象です。
ただ、「はらわた」には、「腸(はらわた)」という漢字が使われることが多いです。
「腑が煮えくり返る」とか「腑に落ちる」という表現で使うこともあります。
それぞれの意味については、後述します。
それでは、「腑」を使った言葉や表現を見ていきましょう。
「腑抜け」とは 読み方と意味
「腑抜け」は「ふぬけ」と読みます。
「意気地がないこと」を意味します。「腰抜け」と同義ですね。
「意気地のない人間」を意味することもあります。「この腑抜けめ!」みたいに使われます。
「腑抜け」の由来は、上述のように「腑」が内臓を意味しますから、「内臓が抜かれた(人間)」といったものです。
「腑甲斐無い」とは 読み方と意味
「腑甲斐無い」は、「ふがいない」と読みます。
「意気地のない」と同じ意味です。
「不甲斐ない」と書かれることの方が多い印象です。
「腑が煮えくり返る」「腑が煮え返る」の意味
「腑が煮えくり返る」は、「言葉で言い表せないほど腹が立つ」という意味です。
元々は「腸が煮え返る」という表現だったようですね。
「腑に落ちる」とは 読み方と意味
「腑に落ちる」は「ふにおちる」と読みます。
「納得がいく」という意味です。
「胃の腑に落ちる」という風に言うこともあります。
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-参考資料-
・『DK漢字辞典』・公益財団法人日本漢字能力検定協会編、『漢検 漢字辞典 第二版』
・阿辻哲次、他、『角川 現代漢字語辞典』、2001年1月31日
・藤堂明保、他偏、『漢字源 改訂第六版』、2018年