「前」という漢字に「点4つ(れんが・れっか)」をつけると、「煎」という漢字になります。
この漢字「煎」をご存知ですか。
「煎茶」などで使いますね。
「煎」の読み方 音読みと訓読み
「煎」の音読みは「セン」です。
また、「煎」の訓読みは「い(る)」です。
「煎」の意味
「煎」は、「いる」や「あぶる」という意味です(煎るについては後述します)。
この意味で、例えばコーヒー豆などを煎ることを「焙煎」と呼び、「煎」の漢字が使われています。
また、「煎」には、「にる」とか「せんじる」という意味もあります。
それでは、「煎」を使った言葉を見ていきましょう。
「煎る」とは 意味について
「煎る」は、「いる」と読みます。
「煎る」とは、「火にかけてあぶることで、水気をとばすこと」という意味です。
調理などで使われる言葉ですね。
なお、「いる」という言葉を漢字で表すと、「煎る」のほか「炒る」や「鋳る」もあります。
「煎る」と「炒る」はほぼ同じような意味ですが、「鋳る」 の意味は「煎る」とは異なります。
「煎茶」とは 読み方と意味
「煎茶」は「センチャ」と読みます。
「煎茶」は、緑茶の一種で、日本ではごく一般に飲まれているお茶です。
「煎茶」は、「露地栽培」で日光を遮らずに育てた茶葉です。
そして、その「煎茶」の中で、1年のうちで一番最初に収穫された茶葉のことを「新茶」もしくは「一番茶」と呼びます。一番茶が刈り取られた後に生えてきた茶葉を「二番茶」や「三番茶」、もしくは「番茶」と呼びます。
当然ながら、「新茶」の方が「番茶」よりも価値が高いとされます。
「煎茶」と「玉露」の違いとは
緑茶の中では、「煎茶」のほか「玉露」が有名です。
「玉露」は、基本的に「煎茶」よりもグレードが高く、値段が高いとされます。
その価値の違いはどこから出てくるのでしょうか。
「玉露」は、ある一定期間、日光に当てずに育てます。これを「被覆栽培」と呼びます。この点が、露地栽培で日光を存分に浴びさせて育てる「煎茶」と大きく異なる部分ですね。
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「煎餅」とは 読み方と意味
「煎餅」は「センベイ」と読みます。
そうです。日本の昔ながらのお菓子として有名な、あの「せんべい」のことです。
原材料は米や小麦粉で、これを練ったものを薄くのばして焼いて作ります。
「草加せんべい」が有名ですね。
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「煎薬」とは 読み方と意味
「煎薬」は「センヤク」と読みます。
煮出して飲む薬のことです。
「煎じ薬」や「煎剤」ともいいます。
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-参考資料-
・『DK漢字辞典』・公益財団法人日本漢字能力検定協会編、『漢検 漢字辞典 第二版』
・阿辻哲次、他、『角川 現代漢字語辞典』、2001年1月31日
・藤堂明保、他偏、『漢字源 改訂第六版』、2018年