獣偏(けものへん)に「星」を組み合わせると「猩」という漢字になります。
この「猩」という漢字を知っていますか。
「猩猩(猩々)」という動物もいます。ジブリ映画『もののけ姫』でも出てきました。
「猩」の読み方・発音 音読みと訓読み
「猩」の音読みは「ショウ」「セイ」です。
また、訓読みは「あかいろ」です。
「猩」の意味
「猩」には、「サルに似た想像上の動物」という意味があります。
また、「オランウータン」という意味もあります。
さらに、「赤色」、もしくは「濃い赤色」という意味もあります。
それでは、「猩」を使った言葉や表現を見てみましょう。
「猩猩/猩々」とは 意味と読み方
「猩猩」もしくは「猩々」は「ショウジョウ」と読みます。
「オランウータン」を意味します。
また、「中国におけるサルに似た想像上の動物」という意味もあります。
なんでも、この想像上の動物は、サルに似ているけれど、人のような顔を持ち、そして人間の言葉が分かるということです。
さらに、酒を好み、顔は赤いということです。
そのため、「猩猩」には「大酒飲み」という意味もあります。
なお、「猩猩」はスタジオジブリ・宮崎駿監督の映画『もののけ姫』でも出てきました。
「猩猩緋/猩々緋」とは 意味と読み方
「猩猩緋」「猩々緋」は「ショウジョウヒ」と読みます。
「猩猩緋」「猩々緋」の意味は、「黒みを帯びた鮮やかな紅色」もしくは「赤みの強い赤紫色」です。
「猩々緋色」とも言われます。
中世の日本で、ポルトガルやスペインから持ち込まれた舶来物の羅紗(らしゃ)という織物に、この「猩々緋」の色彩が使われていました。
織田信長も「猩々緋」の羅紗を使って仕立てられた陣羽織を好んだということです。
「猩紅熱」とは 意味と読み方
「猩紅熱」は「ショウコウネツ」と読みます。
「猩紅熱」は、感染症の一種で、「A群β溶血性連鎖球菌」と呼ばれる細菌によってもたらされます。この菌は「溶連菌(ようれんきん)」とも呼ばれます。
「猩紅熱」の「猩紅」は、「黒みを帯びた鮮やかな紅色」という意味です。
「猩紅熱」では、この名称が示すように、全身に赤い発疹が現れます。
「猩猩蠅」とは 意味と読み方
「猩猩蠅」は「ショウジョウバエ」と読みます。
ショウジョウバエ科の総称です。
いわゆる「ハエ」や「コバエ」と呼ばれるものの多くはショウジョウバエです。生ごみにたかるお馴染みのハエです。
文書では「ショウジョウバエ」とカタカナで見かけることが多いですね。
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-参考資料-
・『DK漢字辞典』・公益財団法人日本漢字能力検定協会編、『漢検 漢字辞典 第二版』
・阿辻哲次、他、『角川 現代漢字語辞典』、2001年1月31日
・藤堂明保、他偏、『漢字源 改訂第六版』、2018年