金偏(かねへん)に「青」に似ている漢字を組み合わせると、「錆」という漢字になります。
「錆」という漢字を知っていますか。
「錆」の右側は、実は「青」ではなくて、「青」の下の「月」部分が「円」なんです。
「錆」の読み方・発音 音読みと訓読み
「錆」の音読みは「ショウ」「セイ」です。
また、訓読みは「さび」「さ(びる)」です。
「錆」の意味
「錆」の意味は、「(金属の)さび」です。
「錆(さび)」とは、鉄などの金属が酸化したものです。
ちなみに、銅にできる錆のことを「緑青(ろくしょう)」といいます。
それでは、「錆」を使った言葉や表現を見てみましょう。
「錆声」とは 意味・読み方
「錆声」は「さびごえ」と読みます。
「枯れて渋みのある声」という意味です。老熟した感じの声ですね。
「寂声」と書くこともあります。
「錆色」とは 意味・読み方
「錆色」は「さびいろ」と読みます。
「錆色」がどんな色かというと、「鉄さび(酸化鉄)のような赤褐色、赤茶色」です。
「錆色」の例としては、火星を挙げることもできます。
なぜ火星が錆色、つまり赤褐色なのかというと、火星の地面にある土や岩石に酸化鉄(鉄さび)の成分が多く含まれているからなんですね。
「錆鮎」とは 意味と読み方
「錆鮎」は「さびあゆ」と読みます。
「錆鮎」とは、「錆びたような赤色のまだらを帯びる鮎(アユ)」のことです。
秋になると、アユは産卵のために川を下ります。そのアユの体は鉄さびのような赤褐色の斑(まだら)を帯びるそうです。
「錆鮎」は、「荒鮎」「宿鮎」とも表記され、また「落ち鮎」とも呼ばれます。
「身から出た錆」の意味
「身から出た錆」とは、「自分の行った悪事の報いとして受ける災難」という意味です。
この表現は、刀の錆が刀身からできることに由来しているそうです。
似たような表現に、「自業自得(じごうじとく)」や「付け(ツケ)が回る」などがあります。
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-参考資料-
・『DK漢字辞典』・公益財団法人日本漢字能力検定協会編、『漢検 漢字辞典 第二版』
・阿辻哲次、他、『角川 現代漢字語辞典』、2001年1月31日
・藤堂明保、他偏、『漢字源 改訂第六版』、2018年