「部分日食」を観察したことはありますか。
太陽が部分的に隠れる現象のことです。太陽が、あたかも一部欠けているように見えます。
太陽の形が幾何学的に変わる美しさや、宇宙における天体の動きが見られるので、人気です。
「部分日食」はどうして起こる?
「部分日食」は太陽と月と地球が一直線上に並ぶ現象です。
そのため、地球から見みると、太陽の一部が月に隠れるような形になり、まるで太陽が三日月のような形に見えることもあります。
「部分日食」を観測する際の注意点
部分日食はきれいですので、観測したくなる気持ちは分かりますが、注意しなければならないこともあります。
日光を直接見ると、目がダメージを受けてしまい、大変危険です。
国立天文台は、双眼鏡や望遠鏡で部分日食を直接見たり、サングラスやゴーグルなどで見たりするのは絶対にやめるように注意喚起しています。
サングラスで見てもダメだというのは意外でした。もちろん、フィルムや下敷きなどの色付きシートでもダメですよ。
なんでも、たとえまぶしく感じなくても、有害な波長の光線が目に入って、網膜を損傷してしまうこともあるそうです。
では、どのように観測すればよいのでしょうか。
「部分日食」を見るための道具
安心してください。部分日食を見るための道具もちゃんとあります。
部分日食を観測するには、専用の日食グラスを使うことが考えられます。日食グラスを使うことで、太陽の光を大幅にカットすることができるのです。
【拡大5倍の日食グラス】太陽観察オペラグラス~ソーラーオペラ5倍日食めがね
また、ピンホールを使ったり、太陽の光を鏡などで投影して間接的に見る、といった方法もあります。
2020年の部分日食はいつ?観測できる時期・時間
「部分日食」は、日本では2020年6月21日午後4時ごろから午後6時半ごろまで見られます。
2020年6月の部分日食は、全国的に観測できるということです。太陽が最も欠けて見える時間は、午後5時ごろだということです。
前回、日本で部分日食が観測されたのは、2019年12月でしたので、約半年ぶりのお目見えということですね。
なお、中国やインドなどでは、「金環日食」が観測できるということです。金環日食とは、太陽が指輪のような形に見える現象のことですね。
これらの地域にお住まいの方は、観察してみてはいかがでしょうか。
次回、部分日食が日本で観測できるのは、2023年4月ということです。3年先まで待たないといけないわけですね。しかも、この時は九州南部など一部の地域だけでしか見ることができないそうです。
部分日食を見たい方は、今回がチャンスですね。
参考資料:
『きょう全国で部分日食 午後4時ごろから午後6時半ごろまで』、NHKニュース、2020年6月21日、https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200621/k10012478501000.html?utm_int=all_side_ranking-social_001