2016年デ杯、日本1回戦敗退 錦織奮闘もマレーに敗れる
2016年デビスカップ、日本はワールドグループ1回戦でイギリスで対戦(イギリス・バーミンガム、室内ハードコート)。イギリスは前年の覇者である。
結果は、日本の1勝3敗で、1回戦敗退となり、準々決勝進出とはならなかった。
1勝2敗で迎えた6日、注目の対決である錦織圭対アンディ・マレーのシングルスマッチが行われた。この試合で錦織が負ければ、日本の敗退が決定してしまうという試合だった。
ほぼ5時間に及ぶ熱戦は、結局マレーに軍配が上がった(スコア5-7,
6-7, 6-3, 6-4,
3-6)。錦織は、最初の2セットをマレーに取られた後、2セットを取り返すという粘りを見せたが、最後は惜しくも勝利を逃してしまった。
試合のハイライト動画
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(動画)2016デビスカップ 1回戦 日本対イギリス 第4試合 錦織圭対アンディ・マレー(外部リンク)
それにしても、イギリスはマレー頼みの陣容である。第1試合のシングルスでマレーが出場し勝利した後、第2試合のシングルスでは、D.エバンスが出場し、錦織に負ける。そして、第3試合のダブルスでもマレーが出場、勝利をものにし、そして、最後の第4試合のシングルスにも出場し、錦織に勝利する。
第1試合 ○マレー 対 ×ダニエル太郎
第2試合 ×エバンス 対 ○錦織
第3試合 ○マレー、J.マレー 対 ×西岡良仁、内山靖崇
第4試合 ○マレー 対 ×錦織
第5試合 エバンス 対 ダニエル太郎
このように、イギリス陣営はかなりマレー頼みの様相だった。勝利した試合は、すべてマレーがからんでいる(ちなみに、ダブルスはアンディ・マレーとアンディの兄ジェイミー・マレーの兄弟ペア)。日本も錦織頼みなのは一緒だけれど、イギリスほどではない。
おそらく、日本の目論見としては、第1試合、第3試合は落としても仕方がなく、第4試合で錦織がマレーに勝ってくれれば、といった感じだったのではなかろうか。第1試合はマレーが有利だし、第3試合のダブルスに出てくるジェイミー・マレーはダブルスランキングで2位の選手、しかも兄弟のペアである。シングルス2位とダブルス2位の兄弟ペアは強力だ。
そして、第4試合の錦織対マレー戦では、それまでに錦織は1試合のみの出場、マレーは2試合を消化している形となり、体力的には錦織に少し有利だ。
実際、もし錦織がマレーに勝利していたら、第5試合はダニエル太郎が勝っていた可能性が高い。少なくとも、世界ランク上では(ダニエル太郎は86位、D.エバンスは157位)。そうすれば、3勝2敗で日本が勝ちあがっていたことになる。
つまりは、第4試合の接戦に象徴されるように、日本対イギリスの戦いは、かなり均衡していた、と見ることができるし、全ての結果は結局第4試合の錦織対マレーのエース対決に掛かっていた、と見ることができるだろう。
去年同様、日本は1回戦敗退となり、ワールドグループに残るためには、9月に行われる入れ替え戦に勝利する必要がある。なんとか、ワールドグループ残留だけは達成してほしい。
*1 Davis Cup 公式サイト(英語) http://www.daviscup.com/en/home.aspx