2017年6月15日、大阪府警は、仕入れた繊維原料を個人業者に横流しして、会社に約800万円の損害を与えたとして、容疑者の女を背任の疑いで逮捕した。
容疑者はどんな人?
容疑者は、大阪府高槻市に住む66歳の女で、大手紡績メーカー「倉敷紡績(クラボウ)」の子会社「クラボウインターナショナル」の元契約社員。
容疑者は営業補助担当だった2015年4月から9月の間に、6回に分けて毛糸を計3.7トン購入。そして、その購入した毛糸を無償で業者に横流しして、約350万円を個人口座に入金させたという。これにより、会社に約800万円の損害を与えたという。
また、大阪府警は、平成21年(2009年)11月以降、容疑者が同様の手口で、会社に約8000万円の損害を与え、約4000万円を不正に得ていたとみて調べているという。
容疑者は、不正に得た金を「競馬と飲み代に使った」と容疑を認めているようだ。
カンタはこう思う
こういう事件を起こす動機は、借金・女・ギャンブルと相場は決まっているが、今回はギャンブルだったようだ。
それにしても、2009年から横流しが始まっていたというから、会社の対応の鈍さがうかがえる。これだけ大きな額を長い期間バレずに行ってきたのだから、無償で横流しした業者以外に、協力者もいるかもしれない。
積極的に協力していなくても、見て見ぬふりをしていた人がいたり、慣行的に行われていたかもしれない。長期間行われていたのだから、その可能性は十分ある。その場合、企業風土に問題があるだろう。
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