エアコンを使うとなると、できるだけ冷気や暖気を逃さないように、室内空間を密閉するというのが基本的なセオリーです。
しかし、部屋の中の空気を入れ替えるために、換気をこまめにすることも重要です。
さて、エアコン冷房と換気を両立させることはできるのでしょうか。
エアコンは換気をしているわけではない
基本的なエアコンのメカニズムを知っておきましょう。
まず、勘違いしている人も多いと思いますが、一般家庭で使用されているエアコンは、外の空気と中の空気を入れ替えているわけではない、ということを知っておきましょう。
私も以前は勘違いしてました。エアコンは、外の空気を取り込んで、その空気を冷やして屋内に流すものだ、と思っていたんですね。
ほとんどのエアコンは、室内の空気を循環させ、その過程で冷やしているのです。
換気するときはエアコンの設定温度を低くすべき?
換気をする、ということは、外の熱い空気を屋内に取り込むことになります。
ということは、その取り込んだ熱い空気を素早く冷やすために設定温度を低くすべきでしょうか。
確かに設定温度を低くすると、それだけエアコンがフル稼働して室内を素早く冷やしてくれると考えられます。ただ、そうなると心配なのは、消費電力です。
実は、熱中症対策と電力消費とを両方考慮に入れた場合、最も良いのは、設定温度を一定にすることだそうです。
その設定温度は、冷房の場合、27度から28度程度が良いようですね。
こうすることで、室内をある程度暑すぎない環境に維持したまま、消費電力を抑えることができます。
換気中はエアコンの電源を切る?入れたままにする?
換気している際に、エアコンの電気がもったいないから電源を切る、という方もいるそうです。
ただ、エアコンの電源をこまめに切るのは、実は節電どころか、トータルの消費電力を増やしてしまっている可能性もあります。
というのも、エアコンの消費電力が多くなるのは、電源を入れた直後なのです。
確かに、エアコンの電源を切っている間は、エアコンの消費電力はゼロになります。しかし、その後もう一度電源を入れる際に大きな電力を消費してしまうというわけです。
というわけで、もし換気の後にエアコンをつけるという場合は、換気中もエアコンの電源を入れておくことにしましょう。
換気の目安は?
エアコンを入れたまま換気する、ということが消費電力を抑えるためには良いということでした。
それでは、換気はどれくらいの頻度で行うと良いのでしょうか。
換気の目安は、屋内の人数や密度などの環境にもよりますが、大体1時間に5分から10分程度が好ましいようですね。
これくらいの換気頻度であれば、室内も暑くなり過ぎず、空気もある程度キレイに保てるのではないでしょうか。
参考資料:
『エアコンつけたままの換気、電気代は?』、NHK、https://www3.nhk.or.jp/news/special/sakusakukeizai/articles/20200623.html