英語を読んだり書いたりしていて、「意味は分かるはずなのに、どこか自信が持てない接続詞」に出会うことがあります。
文法書を見れば説明は載っている。辞書にも訳語はある。それでも、実際の文章で使おうとすると手が止まる。そんな経験は珍しくありません。
特に厄介なのは、日本語では同じように訳せてしまう接続詞です。「〜だが」「〜なのに」と訳せる語が複数あると、それぞれの違いが見えにくくなります。
日本語訳が同じだと、違いが消えてしまう
英語の接続詞が分かりにくく感じられる大きな理由は、日本語訳が先に頭に入ってしまうことです。
たとえば「〜だが」「〜なのに」と訳せる表現は、日本語ではほぼ同じ役割を果たします。しかし英語では、そうした語がそれぞれ異なる機能を持っています。
意味の差というよりも、「どんな関係をどう示したいか」という設計の違いがあるのですが、訳語だけを見ると、その違いが消えてしまいます。
while が分かりにくい理由
その代表例が while です。
while は「〜する間に」という時間の意味でも、「〜だが」という対比の意味でも使われます。
文章によっては、どちらの意味で読めるのかが文脈に依存します。そのため、「これは時間なのか、それとも対比なのか」と迷うことになります。
文法的に間違っていなくても、読み手に別の解釈を与えてしまう可能性がある点が、while の扱いを難しくしています。
対比を表す語は一つではない
対比を表す接続詞は、while だけではありません。
whereas や although など、似た意味で使われる語がいくつもあります。
問題は、「どれも『〜だが』と訳せる」ことではなく、それぞれが 違う役割を担っている ことです。
ある語は時間との関係を含み、ある語は純粋な対比だけを示し、また別の語は譲歩のニュアンスを持ちます。
この違いを意識せずに使うと、意味は通じているのに、文章の意図がぼやけてしまいます。
違いを理解する近道は「意味」ではなく「使い分け」
接続詞の理解で重要なのは、「どう訳すか」よりも「どう読ませたいか」です。
同時に起きている出来事を述べたいのか、性質の違いを並べたいのか、それとも想定外の結果を示したいのか。そこがはっきりすれば、選ぶべき語も自然に決まってきます。
特に while と whereas は、「対比」という一点では共通しているものの、時間の概念を含むかどうかという決定的な違いがあります。この違いを整理して理解すると、接続詞選びの迷いはかなり減ります。
while と whereas の違いを整理した記事はこちら
while と whereas の使い分けについては、別の記事で詳しく解説しています。
時間と対比という二つの軸から整理し、どのような場面で混乱が生じやすいのかも具体例とともに説明しています。
→ while と whereas の違い|「対比」と「時間」で整理する使い分け
「なぜこの文は while では不安なのか」「ここで whereas を使うと何が変わるのか」といった疑問が、一つずつ解消されるはずです。
接続詞は文章の設計図になる
接続詞は小さな語ですが、文章全体の構造を決める重要な要素です。
どの接続詞を選ぶかによって、読み手が受け取る関係性や論理の流れは大きく変わります。
もし英語の文章で「なんとなく分かるけれど、確信が持てない」と感じることが多いなら、接続詞の選び方を一度立ち止まって見直してみてください。
その入口として、while と whereas の違いを整理することは、とても良い出発点になります。
