「ストレス解消法」は、それこそ様々な情報が巷に溢れている。
代表的なものといえば、やっぱりおいしいものを食べたり、睡眠を取ったり、仲の良い友人や恋人と一緒にいたりする、というところだろうか。
確かに、こういった本能や基本的な欲求を満たす行動も良いと思う。特に睡眠は、とても重要である。
しかし、私は、そういった行動に加え、「読書」も強くお勧めしたい。
昔は「読書の秋」なんてよく言われていたものだが、最近ではあまり聞かなくなった。
それでも、ストレスの多い現代だからこそ、読書は必要だ。というのも、読書にはストレスを激減させる効果があるからだ。
6分の読書でストレスを70%近く軽減
読書がストレスの軽減に効果的、とは、読書好きの私が勝手に言い出したことでは勿論ない。
ちゃんと大学の研究で明らかになったのである。
読書のストレス軽減効果について明らかにしたのはイギリスのサセックス大学(the University of Sussex)の研究チーム。
研究チームは、被験者に対して、運動や試験など、ストレスがかかる活動をさせた後、ストレスを軽減させると言われてきた行動を何種類か行わせた。
そして、認知神経心理学者デービッド・ルイス博士(Dr David Lewis)によると、読書によって、なんとストレスが68%も軽減することが分かったのである。
被験者は、6分間という短い時間読書をしただけで、心拍数や筋肉の緊張が低下したということだ。
なんと、実験前、つまりストレスをかける前の数値よりも低下した、というのだから驚きである。
なお、他の活動では、「音楽鑑賞」が61%、「コーヒー・紅茶を飲む」が54%、「散歩する」が42%というストレス軽減効果だったという。
これらの活動でも一定の効果はあるようだが、68%もストレスが減少したという読書には及ばない。
しかも、たった6分の読書でストレスが激減するというのだから、忙しい人でも簡単にできるものだ。
「ゲームする」でも21%というストレス軽減効果だったようだ。しかし、被験者の中には、心拍数が元のレベルに戻らなかった人もいたという。
ゲームでは、なかなかストレスはなかなか減らないということのようだ。
なぜ読書がストレスを減らすのか その理由
実験を行ったルイス博士によると、「読書に没頭することで、究極のリラックス効果が得られる」ということだ。
本の中の世界に没頭することで、ストレスが和らぐのだという。
現実逃避というのは、普通、悪い意味に使われることが多い。しかし、厳しい現実から少し距離を置く時間を持つというのは、誰にでも必要ではないかと私は思う。
現実の心配やストレスを忘れ、本の著者の創造が作り出した世界に浸る。
これは、単なる気晴らしには留まらず、想像力を高めるための積極的な行動なのだそうだ。
ということは、選ぶ本としては、ビジネス本や自己啓発の類の本よりも、作者の想像力によって練り上げられたフィクションがストレス軽減には向いているといえそうだ。
逆に言えば、ニュースなどは、逆にストレスを高めてしまいかねないので、あまりお勧めはできない。
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