2020年8月28日、安倍晋三首相が総理大臣を辞任することを正式に表明した。
これにより、自民党は次の総裁を決めることになった。
さて、次の総理大臣はどのように決まるのだろうか。
総裁選挙の方法
自民党の党則における「総裁公選規程」によると、任期中に総裁が辞めた場合、原則として、国会議員と全国の党員などによる投票で、次の総裁が選任されることになる。
具体的には、総裁選挙は以下のように行われる。
・現在の所属議員の数を反映した「国会議員票」394票
・全国の党員などによる「党員票」394票
合計788票
この総裁選挙での投票期間は、告示から投票まで12日以上となる。
ただし、緊急性を要する場合は、党大会に代わる「両院議員総会」で総裁を選出できることになっている。
両院議員総会とは
「両院議員総会」とは、自民党に所属している衆議院と参議院の両院議員で構成される総会のこと。
緊急性のある事柄については、この両院議員総会の決定をもって党大会の議決に代えることができるとされている。
つまり、緊急の場合には、党大会の代わりに両院議員総会の決定により、総裁を選出できるということだ。
両院議員総会での投票の場合、衆議院と参議院の党所属国会議員に1票ずつ、47都道府県連には3票ずつを割り当てる。
具体的には、「国会議員票」が394票、都道府県連の代表には141票が割り当てられ、合計535票で総裁選が争われることになる。
党員投票は行わなくても良いので、その分スピーディーに総裁を選任することができるわけだ。
実は、13年前の2007年に安倍首相が体調不良で辞任した際には、両院議員総会が開かれ、その結果、福田康夫氏が選出された過去がある。
総裁選の方式や日程はいつ決まる?
総裁選挙が、通常通りに行われるのか、それとも両院議員総会で行われるのか、また、総裁選の日程については、9月1日の総務会で決定される。
二階俊博幹事長がその責を負う。
-参考資料-
・『自民党総裁選挙のしくみ』、NHKニュース、2020年8月28日、https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200828/k10012588841000.html?utm_int=detail_contents_news-related_002・『自民党総裁選、両院議員総会なら選出早く』、日経新聞電子版、2020年8月28日、https://www.nikkei.com/article/DGXMZO63157440Y0A820C2EA2000/