『創生日記-藤子・F・不二雄SF短篇集①』は、F・不二雄が描いたちょっと大人向けの短編マンガ集です。 以下の作品が収録されています。 「マイ・シェルター」 主人公が飲み屋で最初に言うセリフが「ジ・エンド」というところが、作者の意図していたかどうかは定かではありませんが、この作品のテーマを表しているようで面白いですね。 夢オチに近い内容ですが、現実に起こる可能性のある出来事を鋭く描写しています。 人間の愚かさはあらゆるところで見受けられますが、その最大たるものは、「愚かだと分かっていることをやめられない愚かさ」なのかもしれません。 また、他人がどうにかしてくれる、とか、こんなことが起こるはずがない、という、甘えにも似た、根拠のない希望論を持ちがちなのも人間の特徴です。 「創生日記」 神様になって世界 … [もっと読む...] about 珠玉の読み切り漫画集 『創生日記-藤子・F・不二雄SF短篇集①』の書評 ネタバレ注意
短編集
ネタバレ注意『メフィスト惨歌-藤子・F・不二雄SF短篇集②』の書評 秀逸なオチ
この短編集は、読み切り漫画集である『創生日記-藤子・F・不二雄SF短篇集①』の次作となる作品集です。 ・珠玉の読み切り漫画集 『創生日記-藤子・F・不二雄SF短篇集①』の書評 ネタバレ注意 『メフィスト惨歌-藤子・F・不二雄SF短篇集②』は、F・不二雄が描いたちょっと大人向けの短編マンガ集です。 以下の作品が収録されています。 「メフィスト惨歌」 仕事ができない悪魔が人間にやり込められるという話です。 「悪魔と人間」という設定自体は、昔話でも見られるものです。 ただ、この話がそういった昔話と違うのは、人間の方が常に悪魔よりも優位な立場にあるというところでしょう。 哀愁漂うサラリーマン悪魔には同情さえ覚えます。 なぜ作品名が「賛歌」ではなく「惨歌」なのか分かります。 「倍速」 オチ … [もっと読む...] about ネタバレ注意『メフィスト惨歌-藤子・F・不二雄SF短篇集②』の書評 秀逸なオチ