「金偏(かねへん)」に重いと書いて「鍾」という漢字があります。
似たような漢字に「鐘(かね)」がありますが、異なる漢字ですので注意しましょう。
さて、漢字 「鍾」 を何と読むのか知っていますか?また、この漢字の意味や使い方などもご説明します。
「鍾」の読み方と意味
「鍾」の音読みは「ショウ」です。
また、訓読みは「あつ(める)」、「さかずき」です。
漢検漢字辞典(第二版)によると、「鍾」の意味としては、以下のようなものです。
1.あつめる。あつまる。
2.かね。つりがね。
3.さかずき。また、さかつぼ。
それでは、「鍾」がどのように使われるのか見ていきましょう。
「鍾める」とは 読み方と意味
これは「あつめる」と読みます。
1か所にまとめる、といった意味があります。
「同情を鍾める」というように、主に抽象的なものを「あつめる」場合に使われます。
「鍾愛」とは 読み方と意味
「鍾愛」は「ショウアイ」と読みます。
強い愛情を抱くこと、といった意味があります。
後に出てくる「鍾寵」も同じような意味を持ちます。
「王の鍾愛を受ける」という風に使います。
「鍾馗」とは 読み方と意味
「鍾馗」は「ショウキ」と呼びます。
中国から伝わる神様の名前で、魔を除く厄除けの神と言われています。
日本では「鍾馗様」とか「ショウキさま」という風に「様」をつけて呼ばれることが多いですよね。
髭面の強面で描かれることが多い印象です。
「鍾寵」とは 読み方と意味
「鍾寵」は「ショウチョウ」と読みます。
上に述べた「鍾愛」や「寵愛」の類語です。
非常に可愛がること、と意味します。
「鍾乳洞」とは 読み方と意味
「鍾乳洞」は「ショウニュウドウ」と読みます。
おそらく、「鍾」の漢字が最も多く使われる用例ではないかと思います。
石灰岩がとけてできた洞窟のことです。山口県の秋芳洞などは有名ですよね。
鍾乳洞を知っている人は多いと思いますが、実際に漢字で書くとなると「鍾」の部分でつまづく人が多いのではないでしょうか。
「鍾美」とは 読み方と意味
美を一身にあつめること、を意味します。
また、際立って美しいこと、を意味することもあります。
多くの女性が憧れる状態ですね。
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-参考資料-
・『DK漢字辞典』・公益財団法人日本漢字能力検定協会編、『漢検 漢字辞典 第二版』
・阿辻哲次、他、『角川 現代漢字語辞典』、2001年1月31日
・藤堂明保、他偏、『漢字源 改訂第六版』、2018年