「愚者は経験から学び、賢者は歴史から学ぶ」という格言を聞いたことがありませんか。
この格言を言った人は、誰でしょうか。
鉄血宰相ビスマルクとは
この「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」という名言を言ったのは、かつてのドイツの宰相オットー・フォン・ビスマルク(Otto Eduard Leopold von Bismarck-Schönhausen)だとされています。
ビスマルクは、プロイセンの首相となり、ドイツ統一を果たし、ドイツ帝国の初代宰相となった人物です。
鉄血演説、そしてその演説により鉄血宰相の異名でも知られます。
また、戦艦ビスマルクなど、彼の名前に因んだものや地名も数多くあります。
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」のドイツ語原文
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」の格言の元となった言葉は、ドイツ語の原文では以下の通りです。
Nur ein Idiot glaubt, aus den eigenen Erfahrungen zu lernen.
Otto von Bismarck
Ich ziehe es vor, aus den Erfahrungen anderer zu lernen, um von vorneherein eigene Fehler zu vermeiden.
この文章を直訳すると、以下のようになります。
「愚か者だけが、自分の経験から学べると信じます。 私は、他人の経験から学ぶことを好みます。そうすることで、初めから自らの間違いを避けることができます。」
自分個人は、長くても数十年生きたのみで、その体験できる範囲も狭いので、必然的にその経験から学べるものは少ないですよね。
もちろん、個人が体験したものというのが全くの無価値というわけではありません。
ただし、個人の経験は、他人が普遍的に活用することができる再現性の高い知識という点においては、信用性が低いということです。
歴史は、自分では到底経験できない長い年数をかけて、世界規模で何十億の人々が紡いできた経験の集大成を学べるものです。
これこそが、歴史を学ぶ最大の理由であり、歴史を学ぶ喜びといえるでしょう。
他の歴史トピック
↓