
手偏(てへん)に安いと書いて、「按」という漢字があります。
この漢字「按」をご存知ですか。
難しい漢字ではありませんが、日常ではあまり見かけませんね。
今回は、「按」についてご紹介します。
「按」の読み方 音読みと訓読み
「按」の音読みは「アン」です。
また、訓読みは「おさ(える)」「しら(べる)」「かんが(える)」です。
「按」の意味
「按」には、「おさえる」とか「なでる」、また「もむ」という意味があります。
この意味から後に述べる「按摩(あんま)」という言葉ができたわけですね。
また、「按」には、「しらべる」とか「考える」という意味もあります。
そして、「按」には、「順序良く並べる」という意味もあります。
それでは、「按」を使った言葉を見ていきましょう。
「按摩」とは 読み方と意味
「按摩」は「アンマ」と読みます。
「身体や筋肉をもみほぐして、疲れを取ったり回復したりすること」ですね。
まあ、現在は「マッサージ」と呼ばれることが多いですね。
昔は、男の子の間で「電気あんま」という遊びが流行っていました。相手の足を開いて持ち、相手の股間に自分の足を押し当ててグリグリする下品な遊びです。
現在はこんな遊びをしている子供はいないですかね。
「按分」とは 読み方と意味
「按分」は「アンブン」と読みます。
「按分」は、「基準となる数量に比例して物を分配する」という意味です。「比例配分」とも言います。
個人事業主が確定申告する際、帳簿上、事業にかかった経費とプライベートで使った費用とを按分することを「家事按分」といいます。
確定申告といえば、最近ではクラウドを使ったソフトが多いですね。e-taxなどで手間が省ける点が良いですね。
「按排」とは 読み方と意味
「按排」は、「アンバイ」と読みます。
「按排」は、「ちょうどよくなるように、物事を振り分けたり並べたりして処理すること」を意味します。
「按配」や「案配」と書くこともあります。
「按察使」とは 読み方と意味
「按察使」は「あぜち」と読みます。
奈良時代に、地方行政を監察した官職のことです。719年(養老3年)に初めて設置され、11人の国司が按察使に選ばれました。
それぞれの按察使は、複数の国を監督したようですね。
明治時代にも、1869年(明治2年)に按察使が設置されましたが、翌年の1870年(明治3年)にあっけなく廃止されました。
中国にも「按察使」がありますが、正式には「提刑按察使司按察使」です。また、中国の「按察使」は「あんさつし」と読まれるようです。
「按針」とは 読み方と意味
「按針」は、「アンジン」と読みます。
「按針」は、海の安全な航海を職務として責任をもつ人のことです。水先案内人のことですね。
三浦按針とは
「按針」は、「三浦按針」という人名にも使われています。
三浦按針は、日本に来た最初のイギリス人で、本名を「ウイリアム・アダムズ(William Adams)」といいます。
徳川家康の政治顧問を務めました。
日本人の妻がいて、その妻との間に2人の子供ができました。
三浦按針は、死ぬまで日本に留まりました。
横須賀市に、三浦按針とその妻を祭った「按針塚」があります。
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-参考資料-
・『DK漢字辞典』・公益財団法人日本漢字能力検定協会編、『漢検 漢字辞典 第二版』
・阿辻哲次、他、『角川 現代漢字語辞典』、2001年1月31日
・藤堂明保、他偏、『漢字源 改訂第六版』、2018年
