朋(月が2つ)に鳥と書いて「鵬」という漢字があります。読み方や意味が何か分かりますか。
「大鵬」や「白鵬」など、相撲の力士の四股名で使われる漢字としてもお馴染みですね。
「鵬」の読み方 音読み・訓読み
「鵬」の音読みは「ホウ」です。
また、「鵬」の訓読みは「おおとり」です。
「鵬」の意味
「鵬」とは、「おおとり」という意味です。
「鵬(おおとり)」とは、昔の中国で伝えられていた想像上の巨大な鳥のことです。
『荘子』の逍遙遊篇に出現します。
その逍遙遊篇の記述において、斉諧(せいかい)という人物の話では「鵬之徙於南冥也,水擊三千里,搏扶搖而上者九萬里」であるそうです。
金谷治訳注の解釈に従ってこの漢文を簡単に説明すると、「鵬が南の果てへと飛び立つときは、海上を波立てること3千里、激しいつむじ風に羽ばたいて空高く舞い上がること9万里」というものです。
「鵬程」とは 読み方と意味
「鵬程」は「ほうてい」と読みます。
「鵬程」とは、「鵬が飛ぶ距離のように、遠くはるかな道のり」という意味です。
「鵬程万里(ほうていばんり)」という四字熟語もあり、意味するところは「はるか遠くへの道のり」や「限りなく広がる大海のたとえ」です。
この四字熟語も『荘子』逍遙遊篇からの出典です。
「大鵬」とは 読み方と意味
「大鵬」は「たいほう」と読みます。
「大鵬」とは、「たいほう」と読みます。
「大鵬」は、「鵬」と同じく、「想像上の大きな鳥」という意味を持ちます。
ただ、「大鵬」は、昭和時代の横綱力士の名前として有名ですね。
大鵬は、ウクライナ人の父と日本人の母を持つ力士です。
モンゴル出身の横綱力士の「白鵬」の四股名は、この大鵬に因んで名づけられました。
ほかに「大鵬」が使われる例としては、「大鵬薬品」という会社もありますね。
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-参考資料-
・『DK漢字辞典』・公益財団法人日本漢字能力検定協会編、『漢検 漢字辞典 第二版』
・阿辻哲次、他、『角川 現代漢字語辞典』、2001年1月31日
・金谷治訳注、『荘子 第一冊(内篇)』、岩波書店、1971年(⇒https://amzn.to/3ETAKFW)