言偏(ごんべん)に享と書いて「諄」という漢字があります。
あまり見かけることはない漢字ですが、例えば「諄い」という言葉は日常的によく使われます。ですから、知っておくと自慢できるかもしれません。
今回は、漢字「諄」について学びましょう。
「諄」の読み方 音読み・訓読み
「諄」の音読みは「ジュン・シュン」です。
また、「諄」の訓読みは「あつ(い)・まこと・ねんご(ろ)・くど(い)」です。
「諄」の意味
「諄」には、「あつい」や「懇ろ」、「丁寧」という意味があります。
また、「くどい」という意味もあります。
普段、「しつこい」とか「うっとうしい」という意味で「くどい」という言葉がよく使われますが、漢字で書くと「諄い」になるんですね。
他にも、食べ物の味が濃くてしつこい場合にも「諄い」という言葉が使われます。
「諄諄」とは 読み方と意味
「諄諄」には、読み方が2つあります。読み方によって、意味が異なります。
まず、「諄諄」を「くどくど」と読んだ場合、これは「話などをしつこく何度も繰り返して言うさま」とか「思い切りの悪いさま」という意味になります。
そして、「諄諄」を「ジュンジュン」と読んだ場合は、「よく理解できるように、丁寧に何度も繰り返して説くようす」という意味になります。
このように、「諄諄」は、どう読むかによって意味が異なる言葉ですが、これは主観による部分が大きいですよね。
例えば、親が子供を諭す場合、親からすると「諄諄(じゅんじゅん)」と説明したつもりが、子供側からするとそれは「諄諄(くどくど)」と感じるかもしれません。
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-参考資料-
・『DK漢字辞典』・公益財団法人日本漢字能力検定協会編、『漢検 漢字辞典 第二版』
・阿辻哲次、他、『角川 現代漢字語辞典』、2001年1月31日
・藤堂明保、他偏、『漢字源 改訂第六版』、2018年