人偏(にんべん)に土土(つちつち)と土を2つ書いて「佳」という漢字があります。
例えば、「佳境」や「佳作」といった熟語で使われます。
今回は、漢字「佳」について解説します。
「佳」の読み方 音読み・訓読み
「佳」の音読みは「カ」です。
また、「佳」の訓読みは、常用外で「よ(い)」です。
「佳」の意味
「佳」には、「よい」や「美しい」という意味があります。
「佳い(よい)」とは、「美しい」とか「すばらしい」、「めでたい」という意味があります。
「佳境」の読み方と意味
「佳境」は「かきょう」と読みます。
「佳境」とは、「(物語などの)最も面白いと感じるところや、興味深い部分」という意味です。「クライマックス」と同じような意味ですね。
例えば、「物語は、いよいよ佳境に入ってまいりました」という風に使います。
また、「佳境」には、「景色や眺めの良い場所」という意味もあります。
「佳作」の読み方と意味
「佳作」は「かさく」と読みます。
「佳作」とは、「出来栄えのすぐれた作品」や、「入選には及ばないもののすぐれた作品」という意味です。
「佳人」の読み方と意味
「佳人」は「かじん」と読みます。
「佳人」とは、「容姿の美しい女性」という意味です。平たく言えば「美人」のことですね。
「佳人」は、次に述べる「佳人薄命」という四字熟語でも使われます。
「佳人薄命」の意味
「佳人薄命」とは、「美人は薄幸である」、もしくは「美人は短命である」という意味の四字熟語です。
「佳節」の読み方と意味
「佳節」は「かせつ」と読みます。
「佳節」とは、「めでたい日」や「祝日」という意味です。
「絶佳」の読み方と意味
「絶佳」は「ぜっか」と読みます。
「絶佳」とは、「景色が美しく、優れていること」という意味です。
「風光絶佳」という風に使います。
「絶佳」は「明媚(めいび)」と同じ意味を持ちます。
「明媚」の方が「絶佳」よりもよく使われる傾向にあり、先に述べた「風光絶佳」よりも「風光明媚」の方がよく目にしますね。
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-参考資料-
・『DK漢字辞典』・公益財団法人日本漢字能力検定協会編、『漢検 漢字辞典 第二版』
・阿辻哲次、他、『角川 現代漢字語辞典』、2001年1月31日
・藤堂明保、他偏、『漢字源 改訂第六版』、2018年