竹冠(たけかんむり)に「舌」と書くと、「筈」という漢字になります。
例えば、「手筈」といった言葉で使われる漢字です。
それでは、漢字「筈」について学んでいきましょう。
「筈」の読み方 音読み・訓読み
「筈」の音読みは「カツ」です。
また、「筈」の訓読みは「やはず」「はず」です。
「筈」の意味
「筈」は、「やはず(矢筈)」や「ゆはず(弓筈)」という意味を持つ漢字です。
「矢筈(やはず)」や「弓筈(ゆはず)」については、後述します。
また、「筈」には「道理」という意味もあります。
「手筈」とは 読み方と意味
「手筈」は「てはず」と読みます。
「手筈」とは、「ある物事を行うために、前もって決める手順や支度」という意味です。
「段取り」や「手配」と同じような意味ですね。
例えば、「手筈を整える」という風に使います。
「弓筈」とは 読み方と意味
「弓筈」は「ゆはず」と読みます。
「弓筈」とは、「弓の両端にある、弓弦(ゆづる)をかける場所」のことを指します。
「矢筈」とは 読み方と意味
「矢筈」は「やはず」と読みます。
「矢筈」とは、「矢の後端で、弓の弦を受ける部分」のことを指します。
なお、「筈(やはず)」と漢字一文字で表記されることもあります。
弓道をたしなむ方にはお馴染みの言葉でしょう。
なお、この「矢筈(筈)」は、下記「~のはずはない」の語源になる言葉です。
「~のはずはない」を漢字で書くと
「~のはずだ」とか「~のはずはない」といった言い方がありますが、この「はず」を漢字で書くと「筈」となります。
つまり、「~の筈だ」や「~の筈はない」という風に書くわけです。
この場合、「筈」は「道理」とか「当然そうあるべきこと」という意味で使われています。
なぜ「筈」が「道理」といった意味で使われるようになったのか、というと、上述の「矢筈」が関係しています。
とういうも、「筈」が「道理」という意味で使われるようになったのは、「弓の弦と筈(矢筈)が当然合うべきである」ということに由来しているのです。
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-参考資料-
・『DK漢字辞典』・公益財団法人日本漢字能力検定協会編、『漢検 漢字辞典 第二版』
・阿辻哲次、他、『角川 現代漢字語辞典』、2001年1月31日
・藤堂明保、他偏、『漢字源 改訂第六版』、2018年