金に欠(あくび)と書いて、「欽」という漢字があります。
この漢字「欽」は、「金」がついていることから「金偏(かねへん)」だと思われがちですが、実は「欽」の部首は「欠」の方なんですね。
部首の「欠」は「あくび」と読みます。
今回は「欽」について学びましょう。
「欽」の読み方 音読み・訓読み
「欽」の音読みは「キン」です。
また、「欽」の訓読みは「つつし(む)」「うやま(う)」です。
「欽」の意味
「欽」は、「つつしむ」とか「うやまう」という意味です。
「欽む」と「慎む」は同じ読みですが、意味は異なります。
「欽む」の意味は、「かしこまる」とか、「相手を敬う」というものです。
これに対して、一般によく使われる「慎む」は、「控えめに振る舞う」という意味です。
「欽定」とは 読み方と意味
「欽定」は「キンテイ」と読みます。
「欽定」は「(法令などを)君主・天子・天皇の命令によって選定すること」という意味です。
例えば、「欽定憲法」といった用語に使われます。
「欽定憲法」とは
「欽定憲法」とは、絶対君主制などの下、君主によって制定された憲法のことです。
「欽定憲法」の例としては、1889年に制定された大日本帝国憲法や、1814年にルイ18世によって制定されたフランス憲法などがあります。
「欽慕」とは 読み方と意味
「欽慕」は「キンボ」と読みます。
「欽慕」の意味は、「相手を尊敬し、慕うこと」です。
「敬慕」と同じような意味ですね。
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-参考資料-
・『DK漢字辞典』・公益財団法人日本漢字能力検定協会編、『漢検 漢字辞典 第二版』
・阿辻哲次、他、『角川 現代漢字語辞典』、2001年1月31日
・藤堂明保、他偏、『漢字源 改訂第六版』、2018年