矛に今と書くと、「矜」という漢字になります。
「矜持」という言葉で使われる漢字です。
今回は、漢字「矜」について学びましょう。
「矜」の読み方 音読み・訓読み
「矜」の音読みは「キョウ」「キン」「カン」です。
また、「矜」の訓読みは「あわ(れむ)」「つつし(む)」「ほこ(る)」です。
「矜」の意味
「矜」にはいくつかの意味があります。
まず、「あわれむ」とか「かなしむ」、そして「つつしむ」や「うやまう」という意味です。
また、「矛の柄」という意味もあります。
さらに、「男やもめ」、つまり「妻のいない男」という意味もあります。
「矜持・矜恃」とは 読み方と意味
「矜持(矜恃)」は「きょうじ」と読みます。「きんじ」と読むこともありますが、それは慣用読みです。
「矜持」とは、「自分の才能や能力を信じて誇ることや、その誇り」という意味です。
平たく言えば、「プライド」ですね。
「矜羯羅」とは 読み方と意味
「矜羯羅」は「こんがら」と読みます。
「矜羯羅」は、不動明王の脇士(きょうじ)で、八大童子の第七。「矜羯羅童子」とも呼ばれ、制吒迦(せいたか)童子(第八)と対となる存在ですです。
「脇士」とは、「本尊の両脇に立つ仏像」のことです。菩薩などですね。
「矜羯羅童子」の像は、合掌した童子の姿で、「金剛杵(こんごうしょ)」と呼ばれる法具を親指と人差指の間に挟んでいます。
梵語(サンスクリット語)では「キンカラ(Kimkara)」と呼ばれます。「金伽羅」とも書かれますね。
「キンカラ」といえば、『3×3 EYES(サザンアイズ)』という漫画で、ベナレスというキャラクターが自分の姿を隠してガルガという王様の従者に扮している際に、自身の名前として用いた名称です。
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-参考資料-
・『DK漢字辞典』・公益財団法人日本漢字能力検定協会編、『漢検 漢字辞典 第二版』
・阿辻哲次、他、『角川 現代漢字語辞典』、2001年1月31日
・藤堂明保、他偏、『漢字源 改訂第六版』、2018年