言偏(ごんべん)に「作」の右側(乍)を組み合わせると、「詐」という漢字になります。
例えば、「詐欺」や「詐称」といった言葉で使われます。
ニュースや新聞記事をはじめ、様々な場面で見かける漢字ですので、是非知っておきましょう。
「詐」の読み方 音読み・訓読み
「詐」の音読みは「サ」です。
また、「詐」の訓読みは、常用外で「いつわ(る)」です。
「詐」の意味
「詐」には、「いつわる」や「あざむく」といった意味があります。
「詐る(いつわる)」とは、「うそを言って相手をだます」という意味です。
ただ、「偽る(いつわる)」と書く方が一般的です。
「詐欺」とは 読み方と意味
「詐欺」は「さぎ」と読みます。
「詐欺」とは、「人をだまして、金品を奪ったり、損害を与えたり、不当な利益を得たりすること」という意味ですね。
「ぺてん」とも言います。
「詐欺」を行う人のことを「詐欺師(さぎし)」もしくは「ペテン師」と呼ぶこともあります。
「取り込み詐欺」とは
「取り込み詐欺」とは、後払いで商品を受け取っておいて、代金を支払わず、その商品を転売する詐欺のことです。
「オレオレ詐欺」「振り込め詐欺」とは
「オレオレ詐欺」とは、親族(子供や孫)や警察官などになりすまし、特に高齢者からお金をだまし取る詐欺のことです。「特殊詐欺」の一種です。
電話口などで、「オレオレ(俺、俺)」と呼びかけた事件が多発したことから、「オレオレ詐欺」と呼ばれるようになりました。
その後、「振り込め詐欺」と呼ばれるようになりました。
あまりにも社会的な問題となっていることから、振り込め詐欺対策機能を搭載した電話機も発売されました。
「詐偽」とは 読み方と意味
「詐偽」は「さぎ」と読みます。
「詐偽」は、「真実を偽ること」もしくは「いつわり」です。
上述の「詐欺」と同音異義語となります。
「詐取」とは 読み方と意味
「詐取」は「さしゅ」と読みます。
「詐取」の意味は、「人をだまして金品を巻き上げること」です。
上述の「詐欺」と同じような意味です。
「詐術」とは 読み方と意味
「詐術」は「さじゅつ」と読みます。
「詐術」とは、「人をだますための方法や手段」という意味です。
「詐称」とは 読み方と意味
「詐称」は「さしょう」と読みます。
「詐称」とは、「職業や経歴、氏名などを偽って言うこと」という意味です。
「学歴詐称」もしくは「経歴詐称」は、学歴や経歴を偽ることですね。
「学歴詐称」は、入社などの際に、会社や雇い主に対して偽りの学歴を提示することですが、「経歴詐称」は主に社会的な信用を得るために、虚偽の経歴を示すことですね。
「乍」とは
「詐」の右側の「乍」の部分は、これ自体が1つの漢字として存在しています。
さて、何と読むか知っていますか。
答えは、下記記事をご覧ください。
⇒作の右側の「乍」という漢字は何?読み方・意味 「ながら」や「たちまち」を漢字で書くと?
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-参考資料-
・『DK漢字辞典』・公益財団法人日本漢字能力検定協会編、『漢検 漢字辞典 第二版』
・阿辻哲次、他、『角川 現代漢字語辞典』、2001年1月31日
・藤堂明保、他偏、『漢字源 改訂第六版』、2018年