
木偏(きへん)に辛いと書いて「梓」という漢字があります。
この「梓」の意味を知っていますか。
「上梓」という言葉で使われることもあります。
「梓」の読み方 音読みと訓読み
「梓」の音読みは「シ」です。
また、訓読みは「あずさ」、「はんぎ」です。
「梓」の意味
「梓」は、樹木の種類の名称です。
ただ、中国での「梓(シ)」が指す樹種と日本の「あずさ(梓)」が指す樹種とで、異なる部分もあるようです。
「梓(シ)」が示すのは、一般にノウゼンカズラ科の「キササゲ」という木のことです。
また、日本名の「あずさ(梓)」が示すのは、カバノキ科の「ミズメ」の他、中国と同じように「キササゲ」、さらにはトウダイグサ科の「アカメガシワ」などであるようですね。
また、「梓」には書物を印刷する際に使われた「版木(はんぎ)」という意味もあります。
そのことから、後述する「上梓」という言葉も生まれました。
それでは、「梓」を使った言葉を見ていきましょう。
「上梓」の読み方と意味
「上梓」は「ジョウシ」と読みます。
「上梓」の意味は、「書物を出版すること」です。
昔、書物などを印刷する際に、版木に「梓」の木を使うことが多かったことからこの「上梓」という言葉が生まれました。
「梓行」の読み方と意味
「梓行」は「シコウ」と読みます。
「梓行」の意味は、上に挙げた「上梓」と同じで、「書物を出版すること」です。
オススメの漢字辞典
今回の記事はどうでしたか。もし興味深く読んでいただけたなら、とても嬉しいです。
日本にはとても数多くの漢字があります。そして、漢字辞典を読むたびに新たな発見があります。
そんな奥深い世界に触れてみませんか。
私がオススメする漢字辞典をリストアップしましたので、ぜひご覧ください。
また、当ブログでは、私がオススメする漢字辞典ほどではありませんが、漢字や日本語に関する様々なトピックを掲載しております。
ぜひご覧ください。
↓
「カンタの日本語事典」トップへ
-参考資料-
・『DK漢字辞典』・公益財団法人日本漢字能力検定協会編、『漢検 漢字辞典 第二版』
・阿辻哲次、他、『角川 現代漢字語辞典』、2001年1月31日
・藤堂明保、他偏、『漢字源 改訂第六版』、2018年