「取る」という漢字の下に、「衆」の下部分を組み合わせると、「聚」という漢字になります。
歴史に詳しい人でしたら、「聚楽第」に使われる漢字として見かけたことがあるかもしれません。
今回は、漢字「聚」について学びましょう。
「聚」の読み方 音読み・訓読み
「聚」の音読みは「シュウ」「ジュ」です。
また、「聚」の訓読みは「あつ(まる)」「あつ(める)」です。
「聚」の意味
「聚」の意味は、「あつめる」とか「あつまる」です。
ですから、「聚」は「集」に書き換えられることもあります。
また、「聚」には、「あつまったもの」という意味や、「人々のあつまり」という意味もあります。
「聚楽第」とは 読み方と意味
「聚楽第」は、「じゅらくだい」もしくは「じゅらくてい」と読みます。
「聚楽第」とは、1587年(天正15年)に、豊臣秀吉が京都に立てた城郭風の邸宅のことです。
豪華絢爛に建てられた邸宅で、完成後、秀吉はここにしばらく住んで政務を行っていたそうです。
その後、秀吉は、関白の座を秀次に譲ると共に、聚楽第も秀次に与え、自らは大坂城に移りました。
しかし、秀吉に待望の跡継ぎである秀頼が生まれると、秀吉は秀次を自刃させ、聚楽第を破却しました。
破却とは、つまり徹底的に破壊して、原形をとどめないようにすることですね。
なお、秀吉は、聚楽第だけでなく、秀次の一族をも徹底的に殺害しました。年端も行かない子供や女性でさえ、秀次に関係する人間はことごとく処刑されたようです。当時の常識からしても、かなり酷い所業だったようですね。
聚楽第の一部は、西本願寺の飛雲閣や大徳寺の唐門などとして残っているという伝聞もあるそうですが、未だ遺構としては確定していないようです。
オススメの漢字辞典
今回の記事はどうでしたか。もし興味深く読んでいただけたなら、とても嬉しいです。
日本にはとても数多くの漢字があります。そして、漢字辞典を読むたびに新たな発見があります。
そんな奥深い世界に触れてみませんか。
私がオススメする漢字辞典をリストアップしましたので、ぜひご覧ください。
また、当ブログでは、私がオススメする漢字辞典ほどではありませんが、漢字や日本語に関する様々なトピックを掲載しております。
ぜひご覧ください。
↓
「カンタの日本語事典」トップへ
-参考資料-
・『DK漢字辞典』・公益財団法人日本漢字能力検定協会編、『漢検 漢字辞典 第二版』
・阿辻哲次、他、『角川 現代漢字語辞典』、2001年1月31日
・藤堂明保、他偏、『漢字源 改訂第六版』、2018年