さんずいに太いと書いて「汰」という漢字を何と読むか分かりますか。
例えば、「沙汰」や「淘汰」といった言葉で使われる漢字です。
この漢字「汰」単体で使われることはあまりありませんが、「淘汰」のようによく使われる言葉で使われますので、是非知っておきましょう。
「汰」の読み方 音読み・訓読み
「汰」の音読みは「タ」、常用外で「タイ」です。
また、「汰」の訓読みは、常用外で「よな(げる)・にご(る)・おご(る)」です。
「汰」の意味
「汰」には「よなげる」や「よりわける」という意味があります。
「汰げる(よなげる)」とは、「細かいものをザルなどに入れ、水中でゆすってより分ける」という意味です。
また、「より分けて悪いものを除く」という意味もあります。この意味においては、後述の「淘汰」と同じです。
「汰げる」は「淘げる」と書くこともあります。
「沙汰」とは 読み方と意味
「沙汰」は「さた」と読みます。
「沙汰」とは、「物事の是非を(正しく)定めること」という意味や、「命令」や「指示」という意味です。
この意味においては、例えば「地獄の沙汰も金次第」という有名な表現があります。
また、「便り」や「知らせ」という意味のほか、「うわさ」や「評判」という意味でも使われることがあります。
これらの意味においては、例えば「何の沙汰もない」という風に使われます。
さらに、「事件や行為」という意味でも使われます。
この意味においては、「正気の沙汰ではない」や「警察沙汰になった」という風に使われます。
「淘汰」とは 読み方と意味
「淘汰」は「とうた」と読みます。
「淘汰」とは、「物事をより分けて、悪いものを取り除くこと」という意味です。
例えば、「古い体質の組織は淘汰される」という風に使います。
また、「生存競争において、環境に適応しているものが存続し、適応していない者が滅ぶこと」という意味もあります。
「自然淘汰」という言葉がありますね。
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-参考資料-
・『DK漢字辞典』・公益財団法人日本漢字能力検定協会編、『漢検 漢字辞典 第二版』
・阿辻哲次、他、『角川 現代漢字語辞典』、2001年1月31日
・藤堂明保、他偏、『漢字源 改訂第六版』、2018年