さんずい偏(さんずいへん)に斬ると書いて「漸」という漢字があります。
「斬」の漢字に似ていますが、意味は異なりますので気を付けましょう。
常用漢字にも指定されておりますので、是非知っておきましょう。
「漸」の音読み・訓読み
「漸」の音読みは「ゼン」、常用外で「ザン」です。
「漸」の訓読みは、常用外で「ようや(く)・すす(む)・やや」です。
「漸」の意味
「漸」には、「ようやく」や「しだいに」という意味があります。
「漸く(ようやく)」には、「しだいに」とか「だんだん」という意味があります。
例えば、「漸く春めいてまいりました」という風に使います。
また、「漸く」には「とうとう」や「ついに」という意味もあります。
例えば、「漸く夢が叶った」という風に使います。
また、「漸」には「少しずつ進む」という意味もあります。
「漸む(すすむ)」とは、「徐々に進行する」とか「少しずつ増していく」という意味です。
「漸減」の読み方と意味
「漸減」は「ぜんげん」と読みます。
「漸減」とは、「徐々に減ること」という意味です。
例えば、「利益が漸減した」という風に使います。
「漸減」に似た言葉として「逓減」があります。
また、「漸減」の対義語には「漸増」があります。
「漸次」の読み方と意味
「漸次」は「ぜんじ」と読みます。「ざんじ」とは読みませんので気を付けましょう。
「漸次」とは、「しだいに」とか「だんだん」という意味です。
例えば、「状態は漸次回復してきた」という風に使います。
「漸増」の読み方と意味
「漸増」は「ぜんぞう」と読みます。
「漸増」とは、「少しずつ増えること」という意味です。
先ほど説明した「漸減」とは反対の意味ですね。
似たような意味の言葉に「逓増」があります。
「漸落」の読み方と意味
「漸落」は「ぜんらく」と読みます。
「漸落」とは、「(値段や価値などが)徐々に落ちること」という意味です。
経済などの分野で使われる言葉です。
対義語に「漸騰」があります。
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-参考資料-
・『DK漢字辞典』・公益財団法人日本漢字能力検定協会編、『漢検 漢字辞典 第二版』
・阿辻哲次、他、『角川 現代漢字語辞典』、2001年1月31日
・藤堂明保、他偏、『漢字源 改訂第六版』、2018年