世の中には様々な「単位」がある。
例えば、物の重さは「グラム(g)」で表すし、長さは「メートル(m)」といった具合だ。
そういった単位に「クーロン」と「アンペア」というものも存在する。
一体、「クーロン」と「アンペア」は何を表す単位なのだろうか。
「クーロン」の意味
「クーロン」は、「電気量」を表す単位だ。英語のアルファベットでは「C」と表す。
ちなみに、クーロンを英語で表すと coulomb と少し難しいスペリングになる。フランスの物理学者、シャルル=オーギュスタン・ド・クーロン(Charles-Augustin de Coulomb)から来ている。
原子の中にある陽子は、+1.602 × 10-19 C(クーロン) という電気量を持つ。
また、電子が持つ電気量は、-1.602 × 10-19 Cだ。
このように、陽子と電子が持つ電気量は、プラスとマイナスで符号は異なるが、同じだけの大きさであることが分かるだろう。
そして、原子の中にある陽子の数と電子の数は同じである。そして、中性子は電気量を持たない。
ということは、原子は全体として、電気的にプラスでもマイナスでもなく、中性であることが分かる。
なお、先ほど挙げた電気量「1.602 × 10-19」は、1の電荷として表すということが行われている。つまり、陽子の電荷は +1 で、電子の電荷は -1 ということだ。
クーロンとアンペアの違い・関係
電気量、と聞いて、「アンペア」を思い出す人もいるのではないだろうか。
クーロンとアンペアはどのように違うのだろうか。
「アンペア」も電気量であることには変わりないのだが、これは「1秒あたりに流れる電気量」を表すのだ。
アンペアとクーロンの関係は、時速〇〇キロと距離〇〇キロの関係と同様であるといえる。
原子番号は陽子の数
原子の中にある陽子の数は、そのままその原子の原子番号として使われる。
例えば、最もシンプルな元素ともいえる「水素」は、陽子の数は1つなので、原子番号は1である。
逆に言えば、原子番号が1であれば、それは要素の数が1つである「水素」ということになる。
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