
「小」の下に「大」と書くと「尖」という漢字になります。
最近では「尖閣諸島」でよく見かけますね。
今回は、漢字「尖」について学びましょう。
「尖」の読み方 訓読み・音読み
「尖」は、訓読みで「とが(る)」、「するど(い)」、「さき」と読みます。
また、音読みで「セン」と読みます。
音読みに関しては、「尖閣諸島(せんかくしょとう)」でお馴染みですね。
「尖」の意味
「尖」は「とがる」とか「するどい」という意味です。
また、「はし」とか「さき」という意味でも使われます。
それでは、「尖」の使用例を見ていきましょう。
「尖閣諸島」とは 領有権は?
「尖閣諸島」は「せんかくしょとう」と読みます。
沖縄の西、台湾近くにある諸島で、日本の領土です。
ただ、1968年に尖閣諸島付近の海底に石油などの地下資源が存在する可能性があることが判明した後、1971年に中国と台湾がこぞって領有権を主張し始めました(その直前には、中国の地図でも「尖閣諸島」と日本語で表記されていたのです)。
中国と台湾が領有権を主張しているものの、尖閣諸島については「領有権の問題は発生していない」というのが日本側の立場です。
それでも、近年は中国による尖閣諸島近海への領海侵犯や領空侵犯が相次いでいます。
「尖塔」とは 読み方と意味
「尖塔」は「せんとう」と読みます。
「とがった頂を持つ塔」という意味です。
ゴシック建築で良く見受けられる建物です。
「尖端」とは 読み方と意味
「尖端」は「センタン」と読みます。
「先端」と同じ意味です。「先端」の方を使う場合が多いですね。
「尖兵」とは 読み方と意味
「尖兵」は「センペイ」と読みます。
「尖兵」の意味は、「軍隊の前方において、偵察などの任務が与えられた少人数の部隊」です。
また、この意味から、「ある分野において、先駆けとなる存在」という意味でも使われます。
なお、「尖兵」を「先兵」と書く場合もあります。
「尖る」とは 読み方と意味
「尖る」は「とがる」と読みます。
「先が鋭く細くなる」という意味で使われる一般的な語です。
また、「神経が尖る」だと「敏感になる」という意味合いになるし、「尖った態度」だと「とげとげしい態度」という意味合いになります。
「尖る」は「とがる」とひらがなで書く場合が多く、漢字を使った書き方に馴染みがない人もいるかもしれません。
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-参考資料-
・『DK漢字辞典』・公益財団法人日本漢字能力検定協会編、『漢検 漢字辞典 第二版』
・阿辻哲次、他、『角川 現代漢字語辞典』、2001年1月31日
・藤堂明保、他偏、『漢字源 改訂第六版』、2018年